報道発表
島田外務大臣政務官のオーストリア訪問
12月3日から12月5日まで、島田智明外務大臣政務官はオーストリアを訪問し、OSCE外相理事会に出席したほか、各国・国際機関要人と意見交換を行ったところ、概要は以下のとおりです。
1 第32回欧州安全保障協力機構(OSCE)外相理事会
(Photo: OSCE / Ministry of Foreign Affairs of Finland)
12月4日及び12月5日、島田政務官は、ウィーンで開催された第32回OSCE外相理事会に出席しました。同理事会には、OSCE参加国(57か国)及びパートナー国(11か国)が出席し、島田政務官は日本政府を代表してステートメントを行いました。
島田政務官は、本年はヘルシンキ最終文書の採択50周年となる節目の年であることに触れつつ、ロシアによる国際秩序の根幹を揺るがす暴挙が続く中、我が国としてウクライナを支援していく姿勢は不変であると述べました。また、島田政務官は、東アジアにおける厳しい安全保障環境に触れつつ、世界のどこであっても力又は威圧による一方的な現状変更は許されないことを強調した上で、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分である中、日本としてOSCEと引き続き連携及び協力をしていく旨述べました。このほか、島田政務官は、アジア・パートナー5か国及び参加国48か国を代表し、OSCEとアジア・パートナーとの関係強化に関する合同ステートメントを行いました。
2 OSCEトロイカ及びアジア・パートナー国の会合
(Photo: Ministry of Foreign Affairs of Finland)
12月5日午前、島田政務官は、OSCEトロイカ(注:前議長国マルタ、現議長国フィンランド、次期議長国スイス)及びアジア・パートナー国(日本、韓国、タイ、オーストラリア、アフガニスタン)の会合に出席しました。
島田政務官からは、現在の東アジアの厳しい安全保障環境、地球規模課題の深刻化や科学技術の発展に伴う新たな課題の発生などに触れつつ、国際社会の平和と安定を確保するために、OSCEとアジアパートナー国との協力を強化することがますます重要となっている旨を説明しました。
3 シニルリオールOSCE事務総長との意見交換
(Photo: OSCE / Aida Almabezkova)
12月3日午後、島田政務官は、フェリドゥン・シニルリオールOSCE事務総長(H.E. Mr. Feridun Sinirlioğlu, Secretary-General of the OSCE)との会談を行いました。
島田政務官は、OSCEがパートナー国含め多様な価値観を有する多くの国の参加を得て、対話と信頼醸成という役割を担い続けていることを評価するとともに、OSCEの最も歴史の長いアジアパートナー国として日本が1992年以来OSCEの活動に寄与してきたことに触れつつ、引き続き我が国として貢献していきたい旨述べました。両者は、東アジアの厳しい安全保障環境及び今日の複雑化した国際情勢を踏まえ、OSCEとアジアパートナー国が協力する重要性について一致しました。
4 シェラク・オーストリア・日本友好議員連盟会長との意見交換
12月3日午後、島田政務官は、ニコラウス・シェラク・オーストリア・日本友好議員連盟会長(Dr. Nikolaus SCHERAK, Chairman of the Austrian-Japanese Parliamentary Friendship Group)と意見交換を行いました。
両者は、両国間の議員交流を含む要人往来に裏付けられる良好な二国間関係を歓迎しつつ、両国関係や東アジア情勢につき意見交換を行いました。
5 オリファント・カナダ外務大臣政務官との会談
12月4日午前、島田政務官は、ロバート・オリファント・カナダ外務大臣政務官(The Honorable Robert Oliphant, Parliamentary Secretary to the Minister of Foreign Affairs)と会談を行いました。
両者は、政治・経済など幅広い分野において良好な両国関係について歓迎しつつ、国際社会における共通の課題が山積する中、日・カナダ間の連携の重要性について確認・一致しました。
6 シェケリンスカNATO事務次長との意見交換
12月4日午後、島田政務官は、ラドミラ・シェケリンスカNATO事務次長(H.E. Ms. Radmila Sekerinska, NATO Deputy Secretary General)と会談を行いました。
両者は、欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分であるとの認識の下、日・NATO及びNATO・IP4(日・豪・NZ・韓)間の協力の重要性を再確認したほか、ウクライナ情勢、東アジア情勢につき意見交換を行いました。
7 現地邦人との交流
12月4日、島田政務官は、経済・学術・文化など幅広い分野で活躍する現地邦人コミュニティと懇談を行いました。また、12月5日には、ウィーンに所在する国際機関であるIAEA、UNODC、UNIDOで働く邦人職員と、国際機関における業務や課題について意見交換を行いました。

