報道発表
ALPS処理水の海洋放出に関する国際原子力機関の枠組みの下での追加的モニタリングの分析結果に関する報告書の公表
令和7年10月7日
本年10月6日、国際原子力機関(IAEA)は、本年2月及び4月に実施したIAEAの枠組みの下での追加的モニタリングの分析結果に関する報告書をそれぞれ公表しました。
- 本年2月の追加的モニタリングの分析結果(海水・水産物)に関する報告書
- IAEAは、日本の分析機関、IAEA関係者及びIAEAに選定された韓国、スイス、中国の第三国分析機関の専門家によって、東京電力福島第一原子力発電所近傍において採水された海水試料及び選定された水産物の分析結果に関する報告書を公表しました。
- 同報告書において、各参加分析機関から提出された結果は、ALPS処理水が計画通りに海洋放出された際に、人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどであるとする2023年(令和5年)7月公表のALPS処理水の安全性レビューに関するIAEA包括報告書の結論と整合している旨が記されています。
- 本年2月の追加的モニタリングの分析結果(海水希釈前のALPS処理水)に関する報告書
- IAEAは、東京電力、IAEA関係者及びIAEAに選定された韓国、スイス、中国、フランスの第三国分析機関の専門家によって、東京電力福島第一原子力発電所構内において採水された海水希釈前のALPS処理水の分析結果に関する報告書を公表しました。
- 同報告書において、各参加分析機関から提出された結果は、ALPS処理水が計画通りに海洋放出された際に、人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどであるとする2023年(令和5年)7月公表のALPS処理水の安全性レビューに関するIAEA包括報告書の結論と整合している旨が記されています。
- 本年4月の追加的モニタリング(海水希釈後・海洋放出前のALPS処理水)に関する報告書
- IAEAは、東京電力、IAEA関係者及びIAEAに選定された韓国、スイス、中国、ロシアの第三国分析機関の専門家によって、東京電力福島第一原子力発電所構内において採水された海洋放出前の海水希釈後のALPS処理水の分析結果に関する報告書を公表しました。
- 同報告書において、各参加分析機関から提出された結果は、ALPS処理水が計画通りに海洋放出された際に、人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどであるとする2023年(令和5年)7月公表のALPS処理水の安全性レビューに関するIAEA包括報告書の結論と整合している旨が記されています。
- 日本政府は、今後ともIAEAと連携し、国際社会に対して透明性高く情報提供を行っていくとともに、ALPS処理水の海洋放出の安全性について、国内外の一層の理解を醸成していくことに努めます。
(参考1)追加的モニタリングの試料採取の実施実績
- 第1回 2024年10月15日(海水を採水)
- 第2回 2025年2月19日(海水を採水)、20日(水産物を選定)、21日(海水希釈前のALPS処理水を採水)
- 第3回 2025年4月15日(海水希釈後・海洋放出前のALPS処理水を採水)
- 第4回 2025年6月17日(海水希釈前のALPS処理水を採水)
- 第5回 2025年9月9日(海水を採水)、10日(水産物を選定)
(参考2)関連リンク
(参考3)ALPS処理水
ALPS処理水とは、東京電力福島第一原子力発電所の建屋内にある放射性物質を含む水について、多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System:ALPS)を含む複数の浄化設備により、トリチウム以外の放射性物質の濃度が安全に関する規制基準値を確実に下回るように浄化した水である。海洋放出に当たっては、トリチウムについても安全に関する規制基準値を十分に満たすよう、海水で大幅に希釈する。