報道発表
無償資金協力「メコン河下流域における洪水及び干ばつのリスク管理強化計画(メコン河委員会(MRC)連携)」に関する書簡の署名・交換について
令和7年3月7日
3月7日(現地時間同日)、ラオス人民民主共和国の首都ビエンチャンにおいて、小泉勉駐ラオス人民民主共和国日本国特命全権大使と、ブサディー・サンティピタクス・メコン河委員会(MRC)事務局長(Ms. Busadee SANTIPITAKS, Chief Executive Officer of the Mekong River Commission Secretariat)との間で、供与額7.25億円を限度とする無償資金協力「メコン河下流域における洪水及び干ばつのリスク管理強化計画(MRC連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました。
- メコン河流域においては、気候変動や流域開発等の影響により洪水や干ばつの被害が拡大しており、特に、下流域に位置するカンボジア王国、タイ王国、ベトナム社会主義共和国及びラオス人民民主共和国では、洪水の頻発に加え、大規模な干ばつによる水不足や農業への被害も報告されています。今後も災害発生頻度の増加が予測される中、流域諸国が連携した洪水・干ばつ対策の強化が課題となっています。
- 本計画は、上記メコン河下流域4か国において、包括的な洪水・干ばつ早期警報システムの強化、洪水・干ばつ適応ガイドラインの策定及びその実践のための能力強化を通じて、洪水・干ばつ対策能力向上を図り、もって同4か国の災害に強靱な社会づくりに寄与するものです。
- また、本計画は、日・メコン協力の方向性を示す「2030年に向けたSDGsのための日メコン・イニシアティブ」及び「日・メコン協力戦略2024」で記載されている水資源管理及び災害リスク削減分野での協力を具体化するものとしても位置づけられます。
(参考1)メコン河委員会(MRC)
1995年に下流域国4か国(カンボジア・タイ・ベトナム・ラオス)が締結した「メコン河流域の持続的開発のための協力に関する協定」に基づき発足。メコン河流域の水資源の持続的な開発・利用・保存・管理に関する相互利益のために協力を行っている。
(参考2)2030年に向けたSDGsのための日メコン・イニシアティブ
2019年11月の第11回日・メコン首脳会議において採択された日本とメコン地域諸国との間の協力分野の枠組。
(参考3)日メコン協力戦略2024
2024年7月の第15回日・メコン外相会議において採択された今後5年間の日本とメコン地域諸国の協力方針。