報道発表
バングラデシュ人民共和国に対する無償資金協力「コックスバザール県及びバシャンチャール島におけるミャンマーからの避難民のための基礎的な住環境及び保健医療サービスの整備並びに生計の向上計画(UNHCR連携)」に関する書簡の署名・交換
令和7年2月25日
2月25日(現地時間同日)、バングラデシュ人民共和国の首都ダッカにおいて、齋田伸一駐バングラデシュ人民共和国日本国特命全権大使と、スンブル・リズビ国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)在バングラデシュ事務所代表(Ms. Sumbul RIZVI, UNHCR (the United Nations High Commissioner for Refugees) Representative in Bangladesh)との間で、供与額2.50億円の対バングラデシュ無償資金協力「コックスバザール県及びバシャンチャール島におけるミャンマーからの避難民のための基礎的な住環境及び保健医療サービスの整備並びに生計の向上計画(UNHCR連携)」に関する書簡の署名・交換が行われました。
- バングラデシュでは、2017年(平成29年)にミャンマー連邦共和国からの避難民が大量に流入して以降、脆弱な状況下での避難生活の長期化、避難民の安全の確保及びホストコミュニティの負担軽減が課題になっています。多くの避難民は、竹や防水シート等の強度や耐久性が低い簡易住居で生活しており、洪水や暴風雨等の自然災害により住居を追われる事態が生じています。また、避難民コミュニティでは一次医療サービスへのアクセスが十分ではないことを含め、感染症が蔓延しやすい環境にあり、避難民は脆弱な状況に置かれています。ホストコミュニティの負担軽減の観点からは、避難民の自立した生活生計手段の構築も重要な課題です。
- 本協力では、バングラデシュのコックスバザール県及びバシャンチャール島において、ミャンマーからの避難民が安全に暮らすためのシェルターの新設や修繕、一次医療サービスへのアクセス改善に向けた予防接種や医薬品の提供等、また避難民の生計手段確保に向けた職業訓練の実施や避難民の作製した布製品販売支援等を行います。この協力により、避難民の生活環境の改善やホストコミュニティの負担軽減を図り、もってバングラデシュ社会の脆弱性克服に貢献することが期待されます。
(参考)バングラデシュ人民共和国基礎データ
バングラデシュ人民共和国は、面積約14万7千平方キロメートル(日本の約4割)、人口1億7,467万人(2023年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)2,880米ドル(2023年、世界銀行)。