報道発表
宮路外務副大臣のインド洋会議出席
令和7年2月17日


2月17日、午後4時25分(現地時間同日午前11時25分)から約30分間、オマーン国の首都マスカットを訪問中の宮路拓馬外務副大臣は、インド外務省とインド財団が共催する第8回インド洋会議2025に出席し、挨拶を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 宮路副大臣は、2007年(平成19年)のインド国会における安倍晋三内閣総理大臣(当時)による「二つの海の交わり」の演説に言及しつつ、アジアとアフリカを結び、戦略的に重要な海上交通路を擁するインド洋と、日本が面する太平洋の結びつきはより強まっている一方で、当時と比べても、国際社会は協調と分断がますます複雑に絡み合う時代に入り、地政学的競争や地球規模課題といった複合的危機が訪れ、インド洋もその危機とは無縁でない旨述べました。
- 宮路副大臣は、日本は自由貿易の恩恵を受けて成長を成し遂げたことに言及しつつ、分断を乗り越える自由で公平、公正な秩序という日本が一貫して希求してきた目標がインド太平洋に質の高い成長と繁栄をもたらす上で欠かせない前提条件であると述べました。そして、地域の各国が、広大な経済圏の成長の果実を等しく享受できるようにしなければ、逆に地域の分断が更に進む旨言及しました。
- その上で、国際社会の様々な声を取り入れて発展させてきた「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の、誰も排除せず、価値観を押しつけず、法の支配の堅持により脆弱な国家を守り、国際社会を分断と対立ではなく協調に導くという考えが今こそ重要であると言及しました。
- 宮路副大臣は、こうした考え方を具体化する取組として、自由で公正な経済秩序の維持・強化の推進、自由な海を守るための海上法執行能力の強化や海洋安全保障のための取組、アジアから中東・アフリカに至る経済圏の潜在力を開花させるための連結性の3点に言及しました。