報道発表
東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の海洋放出に関する レビューのためのIAEA職員及び国際専門家の訪日(結果)
令和6年12月13日
- 12月9日から12日にかけて、国際原子力機関(IAEA)職員及び国際専門家からなるIAEAタスクフォースが訪日し、東京電力福島第一原子力発電所における、ALPS処理水の海洋放出に関する安全性及び規制面のレビューを行いました。
- ALPS処理水の海洋放出に関するIAEAレビューは、IAEAとの間で2021年(令和3年)7月に署名されたALPS処理水の取扱いの安全面のレビューに関する付託事項(TOR)に基づき実施されているものです。
- 今回のレビューでは、日本政府と東京電力側から、ALPS処理水の令和6年度の海洋放出実績や放出開始以降の海域モニタリングの実績について、情報提供及び説明を行いました。また、IAEAタスクフォースと日本政府・東京電力との間で、IAEAの国際安全基準に則った放出開始後の日本の取組状況や、放出開始後1年間の放射線環境影響評価について議論が行われ、計画どおりの放出が安全に行われていることが確認されました。
- また、12月11日、IAEAタスクフォースは、東京電力福島第一原子力発電所を訪問し、ALPS処理水の海洋放出に関する設備の確認を行いました。
- ALPS処理水の安全性やその取扱いについて信頼性や透明性を確保し、国内外の一層の理解を醸成していく上で、原子力分野の国際的権威であるIAEAによる独立したレビューは極めて重要です。日本政府は、中立性を堅持するIAEAとの緊密な連携の下、ALPS処理水に対して国内外の一層の理解が得られるよう、今後ともしっかりと取り組んでいきます。
(参考1)ALPS処理水
ALPS処理水とは、ALPS(多核種除去設備(Advanced Liquid Processing System))等により、トリチウム以外の放射性物質の濃度が確実に安全規制基準を満たすよう処理された水であり、さらにALPS処理水は、海水により十分に希釈された後、海洋に放出されるため、トリチウムを含む放射性物質の濃度は、安全規制基準をはるかに下回っている。
(参考2)IAEAタスクフォースの構成
IAEAタスクフォースには、独立した立場で参加するアルゼンチン、英国、オーストラリア、カナダ、韓国、中国、フランス、米国、ベトナム、マーシャル諸島、ロシア出身の11名の国際専門家が含まれる。