報道発表
エスワティニ王国に対する無償資金協力「中等学校整備計画」及び「食糧援助(WFP連携)」に関する書簡の署名・交換
令和6年8月8日
8月7日(現地時間同日)、エスワティニ王国のエズルウィニ市において、牛尾滋駐エスワティニ王国日本国特命全権大使(南アフリカ共和国にて兼轄)と、タンボ・ギナ・エスワティニ王国経済企画開発大臣(His Excellency Dr. Thambo GINA, Minister of Economic Planning and Development of the Kingdom of Eswatini)との間で、16億1,300万円を供与限度額とする無償資金協力「中等学校整備計画」に関する書簡の交換が行われました。
また、同日、同市において牛尾滋駐エスワティニ王国日本国特命全権大使と、ディーパク・シャー国連世界食糧計画(WFP)エスワティニ事務所長(Mr. Deepak SHAH, Country Director and Representative, the World Food Programme in Eswatini)との間で、エスワティニに対するWFPを通じた食糧援助として、供与額2億円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
- 無償資金協力「中等学校整備計画」
- エスワティニでは、中等学校への進学者数は増加しているものの、中等学校の絶対数が不足しており、また、貧しい家庭内での家事従事や女子生徒の妊娠などにより、生徒の教育機会が奪われることが大きな問題となっていることから、質の高い教育を提供できる施設の拡充が急務となっています。
- この協力は、4つの中等学校の新設及び機材整備を行うことにより、該当地域における中等教育の環境改善及び学校へのアクセスの向上を支援するものであり、公正な教育機会の提供を支援するものとして位置付けられています。
- 第8回アフリカ開発会議(TICAD 8)における我が国の取組として、「教育(若者や女性を含めた人材育成)」が位置付けられており、この協力は、我が国の公約達成に資するとともに、SDGsゴール4(「質の高い教育をみんなに」)にも貢献するものです。
- 無償資金協力「食糧援助(WFP連携)」
- エスワティニでは、近年、恒常的に発生している干ばつや熱波、洪水の影響により、農産物の収穫量が大幅に減っているほか、食料価格や輸送価格の高騰により、食糧援助の必要性が極めて高くなっています。
- この協力は、エスワティニの食料安全保障の改善を目的とし、同国に対し、WFPを通じて、我が国政府米や魚缶詰等による食糧援助を実施するものです。
- 我が国は、2022年(令和4年)開催の第8回アフリカ開発会議(TICAD 8)において「食料危機対応・持続可能な農業生産支援」に取り組むことを表明しています。さらに、昨年5月に開催されたG7広島サミットにおいても、食料安全保障危機の影響を受ける脆弱な国や地域への食料及び栄養関連分野での支援の継続を表明しており、この協力は、これらを具体化するものです。
(参考)エスワティニ王国基礎データ
エスワティニ王国の面積は約1.7万平方キロメートル(四国よりやや小さい)、人口は約120万人(2022年(令和4年)、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は3,800米ドル(2022年(令和4年)、世界銀行)。