報道発表

「科学技術外交推進会議」第7回会合の開催

令和6年4月23日
会合で発言をする上川外務大臣
上川外務大臣に提言書を手交する松本外務大臣科学技術顧問
「科学技術外交推進会議」第7回会合の様子

 4月22日、上川陽子外務大臣、松本洋一郎外務大臣科学技術顧問(外務省参与)及び小谷元子外務大臣次席科学技術顧問の出席の下、「科学技術外交推進会議」の第7回会合が、ハイブリッド形式で開催されました。

  1. 冒頭、上川大臣から、世界の歴史的転換点にあって、感染症、気候変動などの地球規模課題への対処や持続可能な開発目標の実現に向けた取組において、科学技術・イノベーションは欠かせないものとなっており、科学技術が外交において果たす役割は、これまでになく重要となっていると述べました。また、AIなどの先端技術を良き目的のために利用することを外交でも進めていく必要があること、科学技術はソフトパワーでもあり、開発協力などにおいて、日本の特色を打ち出すための重要な外交ツールであることなどに触れつつ、本日の議論を踏まえて、科学技術外交に一層力を入れて行く旨述べました。
  2. 続いて、松本科学技術顧問及び小谷次席科学技術顧問から、直近の活動概要として、米国(サンフランシスコ)訪問を通じた現地日本人研究者ネットワークの強化、大洋州(フィジー)訪問を通じた現地研究者と日本の研究者間での協力可能性の検討などの報告が行われるとともに、令和5年度から活動を開始した在外公館科学技術フェローが取りまとめた提言が、上川大臣に手交されました。
  3. さらに、委員の間で、在外公館における科学技術関連活動の強化、科学技術外交とODAといったテーマに沿って、科学技術外交の現状認識や課題、今後の方向性等について、活発な議論が行われました。
(参考1)外務大臣科学技術顧問(外務省参与)

 平成27年9月、外務大臣科学技術顧問として、岸輝雄東京大学名誉教授が任命され、令和2年4月、後任として、松本洋一郎東京理科大学学長が外務大臣科学技術顧問に就任。外務大臣科学技術顧問は、外務大臣の活動を科学技術面でサポートし、各国の科学技術顧問・国内外の科学技術分野の関係者との間で連携やネットワークの強化を図りながら、各種外交政策の企画・立案における科学技術の活用等について外務大臣及び関係部局に対し助言を行う。また、我が国の科学技術イノベーションにつき対外発信を行うとともに、外務省員の科学技術リテラシー強化を図る。
 なお、令和4年4月には、外務大臣次席科学技術顧問として、小谷元子東北大学理事・副学長が就任。

(参考2)科学技術外交推進会議

 平成27年12月、岸田文雄外務大臣(当時)は、我が国のトップ外交やハイレベル国際会議を含む各種外交政策の企画・立案過程に活用するため、「科学技術外交アドバイザリー・ネットワーク」を構築することとし、その具体的取り組みとして、科学技術外交の関連分野における学識経験者に対し、「科学技術外交推進会議」の委員を委嘱した。松本科学技術顧問の就任後も定期的に会合を開催(現在、推進会議のメンバーは座長の松本顧問、副座長の小谷次席顧問を含め、合計22名。)。

(参考3)在外公館科学技術フェロー

 令和5年度から、積極的な科学技術外交を推進していく上で必要となる在外公館の体制・機能強化を図ることを目的として、海外在住の邦人研究者を在外公館科学技術フェローとして採用・設置。科学技術フェローには、主に現地の最新の科学技術動向に係る情報収集、日本と現地の研究者や研究機関などの科学技術コミュニティとを繋げる窓口機能、日本の科学技術力の発信等への側面支援の業務を遂行している。現在、在インド大使館、在イスラエル大使館、在スウェーデン大使館、在英国大使館、EU代表部、在サンフランシスコ総領事館に在籍。


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