報道発表

ザンビア共和国におけるSTEM教育の実践環境の改善及び授業の質の向上のための無償資金協力に関する書簡の交換

令和6年1月25日

 1月25日(現地時間同日)、ザンビア共和国の首都ルサカにおいて、竹内一之駐ザンビア共和国日本国特命全権大使とシトゥンベコ・ムソコトワネ・ザンビア共和国財務・国家計画大臣(Honourable Dr. Situmbeko Musokotwane, Minister of Finance and National Planning, Republic of Zambia)との間で、供与限度額を16.44億円とする無償資金協力「STEM(科学、技術、工学及び数学)教育強化計画」に関する書簡の交換が行われました。

  1. ザンビアでは、義務教育を修了した生徒の多くは基礎学力を習得しておらず、産業界が求める理数科分野の人材が十分育成されていません。こういった状況において、同国教育省は、理数科分野の人材育成に向け、実験等の実践的で生徒主体の授業を通じ、科学・技術・工学・数学を横断的に学ぶSTEM教育の導入を図っています。しかし、STEM教育特化校として選出されたSTEM中等学校においてもSTEMカリキュラムの導入のために必要な特別教室と機材が整備されておらず、教員対象の遠隔研修等に必要な機材が十分に整備されていません。
  2. この協力では、首都ルサカ市周辺3州にある3つのSTEM中等学校に対する施設建設及び機材整備に加え、その他7州の7つのSTEM中等学校及び国立科学センターに対する機材整備を行います。これにより、STEMカリキュラムの実践環境の改善及び教員研修機会の拡充を通じて授業の質の向上が図られ、ザンビアの理数科分野の人材育成に寄与することが期待されます。
  3. 我が国は、2022年8月に開催した第8回アフリカ開発会議(TICAD8)において、子どもの学びを改善し、STEM教育を含む質の高い教育を900万人に提供することを表明しており、この協力は同表明を具体化するものです。
(参考1)ザンビア共和国基礎データ

 ザンビア共和国の面積は約752.61千平方キロメートル(日本の約2倍)、人口は2,001万人(2022年:世銀)、一人あたりGNI(国民総所得)は1,170米ドル(2022年:世界銀行)。

(参考2)STEM教育(科学、技術、工学及び数学教育)

 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つの教育分野を統合的に学び、将来、科学技術の発展に寄与できる人材を育てることを目的とした教育プランのことを指す。


報道発表へ戻る