報道発表
中南米諸国(GRULAC)駐日大使による上川外務大臣表敬
令和5年11月30日


11月30日、午後3時15分から約60分間、上川陽子外務大臣は、中南米諸国(GRULAC)駐日大使による表敬を受けたところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、上川大臣から、日本外交に対する理解に感謝を述べつつ、来年はそれぞれペルー及びブラジルにおいてAPEC及びG20が予定されているほか、「日・カリブ交流年」でもあることを踏まえ、双方の相互理解と政策協調を更に促進したい旨述べました。 これに対し、各大使からは、今回の意見交換の機会に謝意の表明があり、また上川大臣の就任への祝意が示されました。また、長年に亘る協力と信頼に基づき、日・中南米関係が多角的に発展しつつあることを歓迎するとともに、来年のAPEC及びG20の中南米開催の機会に、要人往来等を通じ、関係を一層強化することを期待する旨言及がありました。
- 続けて、上川大臣から、厳しさを増す国際情勢の中で、「人間の尊厳」が守られる世界の実現に向け、国際社会を分断と対立ではなく協調に導くべく、(1)法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持・強化、(2)エネルギー・環境問題等の人類共通の課題克服、(3)経済的繁栄の追求といった諸点について中南米諸国との連携を強化したい旨述べました。
- また、上川大臣は中東、ウクライナ、拉致問題を含む北朝鮮等、国際社会が直面する深刻な挑戦に対し中南米諸国の一層の役割を期待する旨述べました。加えて、「核兵器のない世界」の実現に向けた取組やWPS(女性・平和・安全保障)に関する日本の取組について言及しつつ、これらの分野においても中南米諸国と協力していきたい旨述べました。 GRULACの各大使からは、日本の取組を評価するとともに、多くの地球規模課題に取り組み、国際場裡においても日・中南米協力を促進していきたい旨言及がありました。
- 更に、上川大臣から、ALPS処理水の海洋放出について説明したところ、GRULACの各大使からは、透明性のある真摯な日本の取組及び福島復興への支持が表明されました。
- 双方は、本日の会合が有意義であったことにつき一致した上で、外交の核は人間同士の関係であるとして、来年の中南米訪問の可能性を念頭に、日・中南米関係を更に発展させるべく、再会することで一致しました。
(参考)中南米諸国(Group of Latin America and the Caribbean/GRULAC)の在京大使館
現在、中南米21か国(アルゼンチン、ウルグアイ、エクアドル、エルサルバドル、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア、ジャマイカ、チリ、ドミニカ共和国、ニカラグア、ハイチ、パナマ、パラグアイ、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ボリビア、ホンジュラス、メキシコ)の外交団が東京に常駐。