報道発表

ソロモン諸島に対する無償資金協力「キルフィ病院整備計画」に関する書簡の署名・交換

令和5年6月23日

 6月23日(現地時間同日)、ソロモン諸島の首都ホニアラにおいて、三輪芳明駐ソロモン諸島日本国特命全権大使と、ジャーマイア・マネレ・ソロモン諸島外務・貿易大臣(Hon. Jeremiah Manele, Minister for Foreign Affairs and External Trade of Solomon Islands)との間で、無償資金協力「キルフィ病院整備計画」(供与限度額20.11億円)に関する書簡の署名・交換が行われました。

  1. ソロモン諸島では、1999年から2003年に発生した部族紛争に起因する社会情勢の悪化やその後の自然災害により、保健医療セクターにおける予算・人材不足、施設老朽化等の問題を抱えています。同国最大の人口(17万人)を擁するマライタ州にあるキルフィ病院も、同国の再建優先度の高い病院に指定されていますが、同州の人口増加等による患者増に伴うスペース不足や人材・設備不足、機材の老朽化を抱え、同州の診療需要に対応できていない状況にあります。
  2. この協力は、キルフィ病院において、病院機能の基幹となる外来部門、画像診断部門、手術部門を備えた中央診療棟及び分娩棟の新設と医療機材を整備するものであり、マライタ州における保健医療サービスの向上が期待されます。
  3. 我が国は、2021年7月に開催した第9回太平洋・島サミットにおいて、「新型コロナウイルスへの対応と回復」を含む支援の重点分野を表明しており、今般の協力は同表明を具現化するものでもあります。
(参考1)ソロモン諸島基礎データ

 ソロモン諸島は、面積2万8,900平方キロメートル、人口約70万人(2021年、世界銀行)、1人当たりの国民総所得(GNI)は2,320米ドル(2021年、世界銀行)。

(参考2)第9回太平洋・島サミット

 2021年7月2日、テレビ会議方式により、菅義偉総理大臣(当時)とナタノ・ツバル首相の共同議長の下、第9回太平洋・島サミット(The Ninth Pacific Islands Leaders Meeting: PALM9)が開催され、日本、島嶼14か国(ツバル、クック諸島、フィジー、キリバス、マーシャル、ミクロネシア、ナウル、ニウエ、パラオ、パプアニューギニア、サモア、ソロモン、トンガ、バヌアツ)、豪州、ニュージーランドに加え、ニューカレドニア及び仏領ポリネシアの2地域を含む19か国・地域の首脳等が参加し、ソロモン諸島からはソガバレ首相が出席した。
 我が国は、PALM9において、「太平洋のキズナ政策」の下、(1)新型コロナウイルスへの対応と回復、(2)法の支配に基づく持続可能な海洋、(3)気候変動・防災、(4)持続可能で強靱な経済発展の基盤強化、(5)人的交流・人材育成の5つを重点分野とし、今後3年間に、しっかりとした開発協力の継続と5,500人以上の人材交流・人材育成を実施することを表明した。


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