報道発表
G7大阪・堺貿易大臣会合
セッション2「自由で公正な貿易 MC13に向けて」及びセッション3「公平な競争条件」の概要
令和5年10月29日
10月29日、午前9時40分から約60分間、上川陽子外務大臣は、大阪において、セッション2「自由で公正な貿易 MC13に向けて」に出席し、その後同日午前10時55分から約90分間、セッション3「公平な競争条件」に出席したところ、概要は以下のとおりです。
1 「セッション2 自由で公正な貿易 MC13に向けて」
- 上川大臣から、来年2月に開催予定の第13回世界貿易機関(WTO)閣僚会議(MC13)において成果を出す必要がある旨強調し、我が国として、紛争解決制度改革を含むWTO改革の前進、漁業補助金協定の早期発効及び包括的規律の合意に向けた議論の加速化、電子的送信の関税不賦課モラトリアムの延長、輸出規制の透明性向上、開発問題に関し成果を目指している旨述べました。
- また、G7としてMC13において成果を達成するため、引き続き緊密に連携していくことを確認するとともに、MC13で具体的な成果を上げるためにはグローバル・サウスの国々を含むG7を超えた国際的なパートナーとの連携が重要であり、関係国への働きかけをG7間で協力して行っていくことで一致しました。
- 多くの国から、MC13において、紛争解決制度改革等について成果を得ることが重要であるとの意見があった他、国家介入、産業政策といった分野において、WTOにおける審議機能も強化していくべきとの意見がありました。
2 「セッション3 公平な競争条件」
- 本セッションでは上川大臣が議長を務め、G7として、不透明な産業補助金、国有企業による市場歪曲的な慣行、あらゆる形態の強制技術移転などの非市場的な政策や慣行に関する懸念を再確認しつつ、公平な競争条件の実現に向けた取組についての議論を主導しました。
- 上川大臣は、G7を超えた国際的なパートナーと連携し、G7での議論をWTOでの議論につなげていくことの重要性を強調しました。また、G7として、非市場的政策・慣行に対抗するために、既存のルールやツールの活用とともに、必要な場合には、新たなルール形成の構築についてG7が連携していくことが重要である旨述べました。
- さらに、上川大臣は、こうした市場歪曲的政策や慣行は、国際社会全体、とりわけ開発途上国の正当な発展を阻害する点を指摘し、開発途上国を含むG7を超えたパートナーとこれらの問題意識を共有していく重要性を訴えました。
- G7各国の間では、このセッションのテーマについて大変率直なやりとりが行われました。