報道発表
林外務大臣とミン・ベトナム筆頭副首相との会談
令和4年5月26日


5月26日、午後5時35分から約40分間、林芳正外務大臣は、ファム・ビン・ミン・ベトナム社会主義共和国筆頭副首相(H.E. Mr. Pham Binh Minh, Standing Deputy Minister of the Socialist Republic of Viet Nam)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、林大臣から、来年の日・ベトナム外交関係樹立50周年に向け、「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた取組も含め両国で協力していきたい旨述べました。ミン副首相からは、両国間の更なる発展のため尽力していきたい旨述べました。
- 林大臣とミン副首相は二国間関係及び地域情勢について意見交換を行いました。
- (1)林大臣から、先般の首脳会談で合意された技能実習生等の送出しに関するプラットフォーム構築や、先般交換公文が署名された地球観測衛星など、多くの二国間協力案件の実施においてベトナムと協力していきたい旨述べました。これに対し、ミン副首相からは、これまでの日本のベトナムの社会経済発展に対する支援に謝意が述べられ、ベトナムとしてもこれらの案件が円滑に実施されるよう尽力していきたい旨述べられました。
- (2)林大臣は、ベトナムが、ウクライナに対する人道支援を決定したことを高く評価するとともに、ロシアによるウクライナ侵略は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害する明白な国際法違反であり、いかなる地域においても、力による一方的な現状変更は認められない旨述べました。双方は、国際法及び国連憲章の基本的な原則、特に独立・主権や領土の一体性を尊重する原則が守られなければならないことを確認しました。
- (3)双方は、インド太平洋地域の平和や安定を脅かす行為に対して連携していくことを確認しました。林大臣から、東シナ海・南シナ海における力を背景とした一方的な現状変更の試みについて、強く反対する旨述べました。また、双方は、昨25日の発射をはじめとする、一連の弾道ミサイル発射等の核・ミサイル問題や、拉致問題を含む北朝鮮への対応において、引き続き連携していくことを確認しました。ミャンマー情勢について、事態の打開に向けて緊密に連携していくことを確認しました。
- 最後に、双方は来年の日越外交関係樹立50周年及び日ASEAN友好協力50周年に向け、緊密に連携していくことで一致しました。