報道発表
ミャンマーに対する円借款の供与(事前通報)
平成30年10月9日
1 本9日,安倍晋三内閣総理大臣とアウン・サン・スー・チー・ミャンマー連邦共和国国家最高顧問(H.E.Ms. Aung San Suu Kyi, State Counsellor, the Republic of the Union of Myanmar)との会談において,「ヤンゴン下水道整備計画」他1件の円借款の供与(供与限度額合計699億8,500万円)に関する事前通報を行いました。今回の事前通報を踏まえ,今後,我が国とミャンマー政府との間で,円借款の供与に関する交換公文を締結する予定です。
2 対象案件の概要(案件位置図(PDF))
- (1)ミャンマーの最大都市ヤンゴンの下水環境整備計画に融資
ミャンマーの人口の約1割が集中するヤンゴンの中心商業地区において,下水処理場の改築・増設及び下水管の更新・新規敷設を実施し,同地域の住民の生活環境の向上を図るための資金を融資します。現在は,し尿及び生活排水,事業所排水などの大半が未処理のまま川へ流入し,水質悪化を招いていますが,この融資により,2029年(事業完成2年後)には,下水処理能力が最大約7倍となり,同地域の汚水処理量は現在の120倍となる見込みであり,同地域住民の生活環境の向上に寄与することが期待されます。
(円借款「ヤンゴン下水道整備計画」,供与限度額459億円) - (2)ミャンマーの最大都市ヤンゴンの渋滞緩和,洪水被害軽減等に向けた都市開発計画に融資
高い経済成長を続けるミャンマーの最大都市ヤンゴンにおける排水路改修,主要道路の渋滞要因対策,中心商業地区の街路を整備するための資金を融資します。高い経済成長を背景に,ヤンゴン都市圏では,自動車登録数は2012年から2016年の間に5倍となっており,慢性的な渋滞が深刻化しています。また,既存排水路の流下能力の低さ等から,雨期には洪水が発生し同地域の交通環境の悪化や,市民生活の安全を脅かしています。この融資により,同地域の主要排水路の内の約1/3を改修・整備し,また,主要道路の約半数において渋滞要因対策,交通安全対策,中心商業地区の街路整備を実施することにより,もってヤンゴン市の経済・社会発展に寄与することが期待されます。
(円借款「ヤンゴン都市開発計画」,供与限度額240億8,500万円)
3 供与条件
- (1)金利 :年0.01%
- (2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む。)
- (3)調達条件:一般アンタイド