報道発表

ケニアに対する無償資金協力に関する書簡の交換(「バリンゴ郡村落給水計画」及び「ナロック給水拡張計画」)

平成25年7月10日
  1.  本10日(現地時間同日),ケニア共和国の首都ナイロビにおいて,我が方髙田稔久駐ケニア大使と先方ヘンリー K.ロティッチ財務長官(Mr. Henry K. Rotich, Cabinet Secretary to the National Treasury)との間で,以下の2件の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
  2. 各案件の概要は以下のとおりです。

    (1)「バリンゴ郡村落給水計画」(供与限度額:10億4,200万円)
    ア この協力は,ケニア西部の乾燥地域であるバリンゴ郡において,深井戸給水施設を90箇所整備し,関連機材を供与するとともに,維持管理に関する啓発活動を行うものです。
    イ ケニアは国土の8割以上が乾燥・半乾燥地で,安全な水の供給が難しく,その中でも特にバリンゴ郡の本件対象地域の給水率は約24%と,著しく低い状況です。
    ウ この協力の実施により,住民の水汲み労働の軽減が図られるとともに、安全な水が供給されることにより,コレラ等水因性疾患の発生減少に寄与することが期待されます。

    (2)「ナロック給水拡張計画」(供与限度額:13億2,200万円)
    ア この協力は,ケニア西部のナロック市において,浄水場の増設・改修、各種配管の敷布設等を実施し,関連機材を供与するとともに,維持管理や水道事業経営の能力向上に関する技術指導を行うものです。
    イ ナロック市では,観光客や住宅の増加等により近年水需要が急激に増加する一方,給水施設は十分に整備されておらず,同市の人口約4.3万人に対し約1.8万人にしか給水されていません。
    ウ この協力の実施により,安全な水が安定的に供給されるようになり,コレラ等水因性疾患の発生減少にも寄与することが期待されます。

  3.  我が国は,2013年6月,横浜で開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)において,アフリカ諸国の水と衛生分野に関する取組を引き続き支援することを表明しており,今回の協力はそれを具体化するものです。
  4.  なお,これらの案件は,我が国の2013年以降の気候変動対策に関する途上国支援の一環として実施するものです。我が国は,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,ケニアと引き続き気候変動分野で連携していきます。

(参考)ケニア概況
 ケニア共和国はアフリカの東部に位置し,面積約58万平方キロメートルを有し,人口は約4,161万人(世銀,2011年),一人当たりGNI(国民総所得)は約820米ドル(世銀,2011年)。


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