報道発表
円借款の戦略的活用のための改善策
平成25年4月15日
-
本15日,鈴木俊一外務副大臣は,第2回経協インフラ戦略会議において,別紙のとおり「円借款の戦略的活用のための改善策」について報告したところ,改善策の概要は以下のとおりです。
(1)日本の優れた技術やノウハウを提供できる重点分野における円借款の積極的活用の促進のため,重点分野の見直し及び重点分野における金利の引下げ等を行います。
(2)我が国の優れた技術やノウハウを活用し,途上国への技術移転を通じて我が国の「顔の見える援助」を促進するため,平成14年7月に導入された本邦技術活用条件(STEP)について,本邦企業及び借入国の双方にとってより魅力的な制度となるよう,制度改善を行います。
(3)中進国,中進国を超える所得水準の開発途上国に対して,我が国の知見や技術が活用できる分野を中心に円借款を一層活用していきます。
(4)開発途上国における災害発生後の復旧段階で発生する資金需要に対し迅速な支援を行うべく,災害発生時に借入国からの要請をもって速やかに融資を実行できるよう,災害発生に備えて融資枠を合意する「災害復旧スタンドバイ借款」を創設します。
(5)その他,ノンプロジェクト型借款の一層の活用,変動金利性の導入,コミットメント・チャージの廃止と事業迅速化インセンティブの付与等についても改善策に含めています。
- 今回の改善策は,我が国の優れた技術やノウハウを開発途上国に提供し,人々の暮らしを豊かにするとともに,特に我が国と密接な関係を有するアジアを含む新興国の成長を取り込み,日本経済の活性化につながるよう,円借款を戦略的に展開していくことを目的としたものです。