報道発表

岸田外務大臣とラスムセンNATO事務総長との会談

平成25年4月15日
岸田外務大臣とラスムセンNATO事務総長との会談 (1)
岸田外務大臣とラスムセンNATO事務総長との会談 (2)

 本15日午後7時45分から約1時間40分,岸田文雄外務大臣は,外務省賓客として来日しているアナス・フォー・ラスムセンNATO事務総長(Mr. Anders Fogh Rasmussen, NATO Secretary General)と会談及び夕食会を実施したところ,概要は以下のとおりです。

  1. 日・NATO関係
    (1)冒頭,岸田大臣より,ラスムセン事務総長の来日は,基本的価値を共有する日NATO関係の更なる強化の契機となるとして歓迎の意を表明しました。これに続いて,15日付で坂場三男駐ベルギー大使をNATO日本代表に任命したことを紹介し,人道支援や災害救援分野に関する共同研究会の立ち上げ等による協力を推進していきたい旨述べました。
    (2)これに対し,ラスムセン事務総長は,共同研究会を通じて,パートナー国である日本との実務的協力や政策対話を一層強化していくことに賛同する,坂場大使がNATO日本代表に任命されたことを日NATOのさらなる関係強化の証しとして歓迎する旨述べました。
  2. グローバルな安全保障課題
    (1)岸田大臣より,近年,深刻化しているサイバー防衛など新しい課題への対応や海洋安全保障などの分野において日NATO協力を強化したい旨述べたところ,ラスムセン事務総長より,日本とサイバーセキュリティやテロ対策の分野等で協力を進めていきたい,海洋安全保障に関しては,ソマリア沖での海賊対処行動に関し,すでに自衛隊とNATOとの協力を行い一定の成果が出ているが,更なる連携を模索していきたい旨述べました。
    (2)さらに岸田大臣より,アフガニスタン支援におけるNATOの役割に言及したのに対し,ラスムセンNATO事務総長は,アフガニスタン復興支援に係る日本の役割を評価すると共に,国際治安支援部隊(ISAF)撤収後も日本が貢献を継続することに感謝の意を表明しました。
  3. 地域情勢
    (1)岸田大臣より,アジア太平洋地域の情勢について言及した上で,北朝鮮が挑発的言動を繰り返していることは極めて遺憾であり,国際社会は安保理決議第2094号に基づく措置を着実に実施することが必要であると述べ,昨年12月のミサイル発射に際する事務総長の非難声明や,本年2月の核実験に際する北大西洋理事会(NAC)の非難声明を高く評価する旨述べたところ,ラスムセン事務総長より,挑発的な姿勢を強める北朝鮮は国際社会の平和や安定への脅威であり強く懸念する旨述べました。
    (2)この他,中国等の地域情勢やNATOのミサイル防衛政策について意見交換を行いました。

報道発表へ戻る