報道発表
日・ラオス外相会談及び夕食会
令和5年11月10日



11月10日、午後7時25分から、上川陽子外務大臣は、外務省賓客として訪日中のサルムサイ・コンマシット・ラオス人民民主共和国副首相兼外務大臣(H.E. Mr. Saleumxay Kommasith, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign Affairs of the Lao People’s Democratic Republic)と会談(約35分)及び夕食会(約1時間20分)を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭
上川大臣は、先月のラオス訪問におけるラオス側の温かい歓迎に謝意を表明するととともに、本年の日ASEAN友好協力50周年、明年のラオスのASEAN議長年、2025年の日・ラオス外交関係樹立70周年の機会を捉えて、両国の「戦略的パートナーシップ」を新たな高みに押し上げるべく、サルムサイ副首相と協力していきたい旨述べました。 これに対し、サルムサイ副首相は、先月に続いて再会できたことの喜び及び今回の日本側の招待ともてなしに対する謝意を表明するとともに、ラオスの社会経済開発や来年の議長年に係る日本の支援に対する謝意を示し、二国間関係強化及び地域・国際情勢への対応において、上川大臣と引き続き緊密に連携していきたい旨述べました。 - 二国間関係
- 上川大臣から、今回のサルムサイ副首相の訪日を始め、両国間で要人往来が活発化していることは喜ばしく、要人往来を通じて両国との関係をますます強化していきたい旨述べました。これに対し、サルムサイ副首相は、様々なハイレベルの対話を通じて両国関係が深まり、戦略的パートナーシップが強化されていることを歓迎しました。
- 上川大臣から、これまでの日本によるラオスの社会経済開発への支援に触れつつ、我が国として、ラオスの債務問題の解決に向けた取組への支援を含め、ラオスの持続的・自立的な社会経済開発を引き続き支援していきたい、また、日本企業の投資促進のため、ラオスとも、引き続き協力していきたい旨述べました。
これに対し、サルムサイ副首相は、社会経済開発の様々な分野における日本の支援に謝意を表明するとともに、人材育成を始めとする広い分野で日本との協力を拡大していきたい旨述べました。 - 上川大臣から、災害対応や復興における女性の参画は重要であり、「女性・平和・安全保障(WPS)」についても連携を強化したい旨述べ、サルムサイ副首相から、WPSの重要性について賛同する旨発言がありました。
- 上川大臣から、今般、一般文化無償資金協力「チャオ・アヌウォン・スタジアム改築計画」に関する交換公文(E/N)署名式が行われることを歓迎し、サルムサイ副首相から日本の協力に対する謝意が表明されるとともに、本計画が順調に進むように、引き続き協力していきたい旨述べました。また、両外相は、今後も文化・人的交流を推進していく旨一致しました。
- 地域・国際情勢
上川大臣とサルムサイ副首相は、地域・国際情勢についても率直な意見を交わし、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の重要性、平和的手段で問題を解決していく重要性について一致しました。また、両外相は、ASEAN連結性の強化、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応、東シナ海・南シナ海情勢、ミャンマー情勢、ロシアによるウクライナ侵略への対応、イスラエル・パレスチナ情勢を含む地域・国際情勢への対応において一層緊密に連携していくことで一致しました。また、上川大臣から、ALPS処理水の海洋放出についての引き続きの理解と支持を得たい旨述べました。
また、上川大臣は、2024年のASEAN議長国としてのラオスのスローガンである「連結性と強靱性の強化」を強く支持する旨述べ、両外相は、12月の特別首脳会議とラオス議長下の来年のASEAN関連会議に向けて、引き続き連携していくことで一致しました。