報道発表
日米外相会談
令和3年5月3日
5月3日16時35分(現地時間3日8時35分)から45分間、G7外相会合出席のため英国を訪問中の茂木敏充外務大臣は、アントニー・ブリンケン米国国務長官(The Honorable Antony Blinken, Secretary of State of the United States)と外相会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。
- 冒頭、茂木外務大臣は、先般の菅総理大臣訪米の際の米側のおもてなしに対して謝意を述べるとともに、米国が主催した気候サミットの成功に祝意を伝えました。これに対して、ブリンケン国務長官は、日米首脳会談では両首脳間で充実した議論が行われたことを嬉しく思う旨述べるとともに、気候サミットにおいて日本が示した高い野心的目標を評価する旨述べました。その上で、両外相は、日米首脳会談や気候サミットなどで得られた成果を一つ一つフォローアップし、日米同盟を一層強固なものにしていくことを確認しました。
- 両外相は、中国、北朝鮮等の地域情勢について意見交換を行いました。
- (1)両外相は、先般の日米首脳会談での議論も踏まえ、引き続き、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて取り組むとともに、東シナ海、南シナ海における中国による一方的な現状変更の試みに強く反対していくこと、台湾海峡の平和と安定が重要であること、新疆ウイグル自治区における人権状況について深刻な懸念を共有し、今後とも連携していくこと等について一致しました。経済面でも、中国をめぐる諸課題への対応の必要性を再確認しました。また、中国と率直な対話を行い、課題を一つ一つ前進させていくことを確認しました。
- (2)北朝鮮については、ブリンケン長官から北朝鮮レビューに関し説明を受けました。その上で、両外相は、安保理決議に従って、北朝鮮の完全な非核化が実現するよう、日米で緊密に連携していくことを再確認しました。また、茂木大臣から拉致問題の即時解決に向けて引き続きの理解と協力を求め、ブリンケン国務長官から支持を得ました。さらに両外相は、日米韓の緊密な連携の重要性を改めて確認しました。
- 両外相は、ミャンマー情勢について深刻な懸念を共有するとともに、引き続きミャンマー国軍に対し、暴力の停止をはじめ、一貫したメッセージを送ること、及びASEANの取組を後押ししつつ、連携を強化していくことで一致しました。
- 両外相は、新型コロナ感染症の状況を見極めつつ、できる限り早い時期に茂木大臣が訪米し、外相会談を行うことで調整を続けていくことを再確認しました。