報道発表
ミャンマーに対する無償資金協力に関する書簡の交換
1 本6日(現地時間同日),ミャンマー連邦共和国の首都ネーピードーにおいて,我が方樋口建史駐ミャンマー大使と,先方セッ・アウン計画・財務副大臣(Dr.Set Aung, Deputy Minister for Planning and Finance)との間で,総額51億6,500万円の下記の無償資金協力2件の交換公文の署名が行われました。
2 対象案件の概要(案件位置図(PDF))
(1)電力供給緊急改善計画(供与額:25億円)
この計画は,ミャンマー政府が,エーヤワディ地域のミャンアウン火力発電所において,既存のガスタービン発電機に替えて発電効率の優れたガスエンジン型発電機を整備するために,同政府に資金を供与するものです。発電効率の向上を支援することを通じ,同国内での必要な電力を補い,国民生活の向上,持続的経済発展に寄与することが期待されます。
ミャンマーでは近年,対外投資の急増による急激な大型工場や商業ビルの増加の他,人口増加にともない,電力消費の拡大傾向が続いています。一方,既存発電所の増強が同傾向に追いついていないのが現状です。この計画の実施により,同発電所の発電効率が20%以上向上することが見込まれています。
(2)ダウェイ総合病院整備計画(供与限度額:26億6,500万円)
この計画は,ミャンマー政府が,タニンダーリ地域の中核病院であるダウェイ総合病院において,各部門の施設及びX線撮影装置,MRI等の機材を整備するために,同政府に資金を供与するものです。同病院の医療サービスの向上を図り,同地域の住民の生活向上,安全な環境での医療サービスの改善に寄与することが期待されます。
同病院は,同地域の中核病院ですが,施設・機材の破損や老朽化により,検査,診断,手術の提供機能が弱いため,増加する患者に十分対応できていません。この計画の実施により,事業完成3年後の2024年にはこれまで対応できなかったMRI撮影が年間約430件可能となる他,2016年に年間993件だったCT撮影件数は約1,600件に増加し,年間手術件数も4,354件から約5,900件まで対応が可能となる見込みです。