報道発表
地雷対策に関する安保理決議(第2365号)の採択
平成29年7月5日
1 6月30日(現地時間同日),ニューヨークの国連安全保障理事会において,地雷対策に関する決議が全会一致で採択されました。
2 この決議は,独立した地雷関係の安保理決議としては最初の決議であり,我が国はこの決議が果たす役割を重視し,主提案国のボリビアと共に共同提案国となりました。
3 我が国は,これまでも地雷やクラスター弾等の不発弾除去活動や被害者に対する支援,関連する条約の未締結国に対する締結の働きかけなどを行ってきており,引き続きこれらの分野において積極的な役割を果たしていきます。
(参考)この決議のポイント
- 地雷,爆発性戦争残存物(ERW),即席爆発装置(IED)の脅威を軽減させる適切な手段を講じる必要性を強調。
- 武力紛争のすべての当事者に対し,国際人道法に違反する爆発装置の使用を即時に且つ最終的に終了するよう要請し,一般市民を地雷,ERW,IEDの脅威から保護する義務に留意し,且つ,国際社会に対し,これらの装置の除去努力の支持と支援,被害者及び障害者への各種支援の提供を要請。
- 平和維持活動が,地雷,ERW,IEDの脅威に備えるために装備され,情報提供され,訓練されていることを確保することの重要性を強調。
- 加盟国,国連機関,市民社会等に対し,要請に応じて地雷,ERW,IEDの除去支援を提供するよう呼びかけるとともに,地雷,ERW,IEDの脅威を効果的に緩和できるように国の能力を更に強化することを奨励。
- 地雷対策活動が紛争後の安定と平和維持努力に肯定的な貢献をしていることを認識し,同活動を停戦と平和協定に含めることを奨励。
- 平和維持活動や人道的緊急対応等における,計画の初期段階において,性別や年齢等の事項を考慮しつつ,地雷対策を検討することの重要性を強調。
- 国連地雷対策サービス部(UNMAS)が国連システム内で果たす調整機能を含む国連の役割を認識し,安全保障理事会に付与された関連する任務の履行を含めた継続的な関与を奨励。
- 国家や各種機関に対し,地雷対策における技術的,諮問的,及び実践的な能力向上のための支援を奨励。
- 地雷,ERW,IEDの脅威を軽減するための地域機関と国連,特にアフリカ連合(AU)と国連の間の継続的な協力関係を歓迎。