報道発表

日中高級事務レベル海洋協議第6回会議(結果)

平成28年12月9日

 12月7日から9日まで,中国の海南省・海口市において,日中高級事務レベル海洋協議第6回会議が開催されたところ,会議の概要は以下のとおりです。日本側から,外務省,内閣官房(総合海洋政策本部事務局),水産庁,資源エネルギー庁,海上保安庁,環境省及び防衛省が参加しました。また,中国側から,外交部,中央外事弁公室,国防部,公安部,交通運輸部,環境保護部,農業部,国家海洋局,国家能源局,中国海警局,中国科学院等が参加しました。
 双方は,全体会議並びに,(1)海洋政策及び海洋法ワーキンググループ会議,(2)海上防衛ワーキンググループ会議,(3)海上法執行及び海上安全ワーキンググループ会議,及び(4)海洋経済ワーキンググループ会議を行い,東シナ海に関連する問題について意見交換を行い,海洋協力を進める具体的な方法について議論しました。

1 双方は,両国防衛当局の海空連絡メカニズム第6回共同作業グループ協議を評価し,早期にこのメカニズムを運用開始するために引き続き努力することで一致しました。

2 海上保安庁と中国公安部辺防管理局は,両機関長官級会合の議事録に基づき,双方の情報交換及び密輸・密航,麻薬取引等の国境を越えた犯罪に関する対策について法執行に関する協力を強化するため,更に情報交換を強化することで一致しました。

3 海上保安庁と中国海警局は,既存の対話の窓口の手段を多様化し,また,この窓口を利用して両国の海上法執行機関間の情報交換を推進すること及び実務者間の交流を強化することで一致しました。

4 双方は,2017年3月末までに日中海洋ごみ協力に関する専門家による対話プラットフォームの第一回会合を行い,海洋ごみモニタリングおよびマイクロプラスチックの毒性等の分野の協力研究について議論することで一致しました。双方は,関係分野の専門家の相互訪問及び技術交流の促進,並びに同年に関連のワークショップを行うことで一致しました。

5 双方は,海上船舶の安全と汚染防止について,二国間または多国間での協力と協調の重要性を確認しました。

6 双方は,早期に日中海上捜索・救助(SAR)協定に署名することの重要性を再度確認し,今後引き続き必要な作業を行うことで一致しました。

7 双方は,東シナ海資源開発に関する「2008年合意」に関連する問題について率直な意見交換を行い,引き続きこれを議論していくことで一致しました。

8 双方は,漁業管理分野において,協力を強化することで一致しました。

9 双方は,海洋の科学的調査に関する日中間の相互事前通報の枠組みに関する問題について意見交換を行いました。

10 双方は,第7回日中高級事務レベル海洋協議を来年上半期に日本で開催することで原則的に一致しました。


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