報道発表

日独フォーラム第25回合同会議の開催

平成28年10月21日

1 10月19日及び20日,ベルリンのドイツ連邦議会議事堂及びベルリン日独センターにおいて,日独フォーラム第25回合同会議が開催されました。

2 この会議では,日本側座長である小林栄三伊藤忠商事取締役会長,ドイツ側座長であるマティアス・ナス・ディー・ツァイト紙外信部長のほか,クリスティアン・ヴルフ前連邦共和国大統領,フォルカー・カウダー連邦議会議員(キリスト教民主/社会同盟院内総務)を始めとする両国の各界の有識者が出席し,日独の政治,経済,社会及び国際情勢について,忌憚のない意見交換が行われました。

3 「日独の政治経済情勢-国内の課題と政治的対応」とのテーマを取り上げた第一セッションでは,現在両国が抱える国内の政治・経済・社会的な問題に焦点を当て,これらの課題に対して,政治がどのように対処するべきかについて議論を行いました。

4 「グローバルセキュリティ-外交政策上の課題」を取り上げた第2セッションでは,欧州難民問題,英国のEUからの離脱,EUの将来,中東問題,近隣諸国等との安全保障上の問題,今後の国際貿易体制等,両国が抱える外交課題につき,忌憚のない議論が行われました。

5 「デジタル革命-デジタル・エコノミーの新たな展開」について議論された第3セッションでは,ドイツが推進するインダストリー4.0戦略や人工知能,モノのインターネット(IoT)等が,今後,両国の社会に浸透していくことが予想される中で,この分野における日独協力の可能性も含め,両国のメンバーが率直な意見交換を行いました。

6 その他,両国メンバーは,メルケル首相に短時間挨拶するとともに,ブラウン首相府国務大臣を表敬し,様々なテーマに関して,各界の著名な有識者が,積極的かつ率直な意見交換を行う同会合の重要性が改めて確認されました。

(参考)
 日独フォーラムは,宮澤喜一総理(当時)とヘルムート・コール首相(当時)との合意に基づき,日独両国の関係強化と相互理解の増進を目的とし,両国の各界有識者が自由な討議を行う「賢人会議」として1993年に設立。日独双方の政界,経済界,学会等からハイレベルの出席者による合同会議が毎年1回日独交互に開催され,その提言が日独首脳に提出されている。


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