報道発表
APEC・ビジネス・トラベル・カードの制度改正
平成28年4月1日
本1日、外務省はAPEC・ビジネス・トラベル・カード(ABTC)に係る制度改正を行いました。
- ABTCは、APECの加盟国・地域において短期の貿易や投資等の商用活動を行うビジネスマンの移動を容易にするために、事前審査に基づき承認を受けることにより、(1)査証なしでの渡航、(2)入国審査時の専用レーン利用、が可能となるカードです。
- 我が国も、2003年からABTCを導入・発行してきたところですが、その利便性をより向上させる観点から、昨年、APEC全体でその有効期限を延長することが合意されたことを踏まえ、我が国においても、
- (1)有効期限を3年から5年に延長する
- (2)申請要件を緩和し、中小企業に勤務している方も申請可能とする制度改正を行いました。
- この改正によって、邦人ビジネス関係者のAPEC域内移動の一層の円滑化とともに、中小企業も含めた日本企業の更なる海外展開の一助となることが期待されます。
- (参考1)ABTC参加国・地域
APEC加盟国・地域と同じであるが、米国、カナダについては、入国に際し査証が必要(1.(2)は適用される)。 - (参考2)ABTCの発行枚数
- 平成27年度 5,411枚
- 平成26年度 3,486枚
- 平成25年度 3,284枚
- (参考3)申請要件の緩和
これまで、申請に際して、ABTCを申請できる者を雇用する事業者(会社)について、1年間の貿易売上額が1億円以上又は海外投資額が5千万円以上という要件を設けていたが、昨今の中小企業による海外進出の増加傾向等を踏まえ、これらの企業ニーズに適切に応えるべきことから、要件を緩和するもの。