報道発表

第6回アジア開発フォーラムの開催

平成28年3月18日

1 本18日(現地時間同日),スリランカのコロンボにおいて,第6回アジア開発フォーラムが開催されました。この会議には,アジア各国の政府関係者や関連の国際機関関係者が出席し,日本からは牛尾滋国際協力局参事官,神崎康史国際協力機構(JICA)理事等の関係者が出席しました。

2 今回の会議では,「持続可能な開発のための2030アジェンダ:アジアからの声」をテーマに,持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)の実施のための国家政策の転換やグローバル・パートナーシップの向上,アジアにおける包摂的な成長の鍵となるインフラ開発や産業人材育成につき,アジア各国の視点から議論が行われました。

3 この会議において,(1)各国の持続可能な開発に向けての諸施策の指針としてSDGsを使うことが有用であり,SDGs実施のため組織的な取り組みが重要であること,(2)SDGsの実施においては,進捗のモニタリングや実施のための資金調達を始めとしてマルチステークホルダーの参加が不可欠であること,(3)アジアにおける持続的成長のボトルネックとなっている膨大なインフラ需給のギャップを埋めるためには,インフラ投資の量だけでなく質にも注目し,国ごとの発展段階や事情に応じた質の高いインフラ投資を推進することが必要であること,(4)アジアにおける産業人材育成においては,ニーズの特定,ノウハウや知識の共有,官民連携が重要であるとの認識が参加者の間で共有されました。

4 なお,アジア開発フォーラムは日本と韓国が連携して立ち上げた経緯があり,その運営については,過去の開催国(日本,韓国,タイ,インドネシア,ベトナム)が主催国に協力してきています。今回の会議においても主催国のスリランカのリーダーシップの下で,特に日本と韓国は緊密に連携して会議の運営及び議論に建設的に貢献しました。

(参考)
 アジア開発フォーラムは,アジア各国の政府関係者,アジア開発銀行,世界銀行,国連開発計画(UNDP)などの国際機関,及び民間企業関係者等が集まり,開発に関する各種課題や今後の取組のあり方について議論し,開発協力に関する「アジアの声」を形成し発信することを目的とするフォーラムです。

開催実績

第1回 2010年11月 於:韓国・ソウル
 テーマ:「G20ソウル・サミットとその先」
第2回 2011年6月 於:日本・東京
 テーマ:「開発におけるアジアの経験と役割」
第3回 2012年7月 於:タイ・バンコク
 テーマ:「アジアにおけるODAとグリーン成長」
第4回 2013年3月 於:インドネシア・ジャカルタ
 テーマ:「ポスト2015年開発目標及びポスト釜山グローバル・パートナーシップに向けたアジアからのインプット」
第5回 2014年9月 於:ベトナム・ハノイ
 テーマ:「アジアの持続的成長に向けた課題と戦略」

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