報道発表
第12回アジア不拡散協議の開催(結果)
1 本20日,第12回アジア不拡散協議(The 12th Asian Senior-level Talks on Non-Proliferation, ASTOP-XII(エーストップ12)が三田共用会議所において開催され,主催国である我が国のほか,ASEAN諸国,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,米国及びカナダから,不拡散政策担当者局長等がそれぞれ参加しました。
2 冒頭,相川一俊外務省軍縮不拡散・科学部長から,急速に経済発展を遂げるアジア太平洋地域において,参加各国が核拡散に対する措置を講ずることが重要である旨述べました。 また,国際社会が累次にわたり,関連の国連安保理決議の完全な遵守を求め,核実験や弾道ミサイルの発射等の挑発行為を行わないよう繰り返し求めてきたにもかかわらず,1月6日に北朝鮮が核実験を強行したことを強く非難しました。 さらに,保障措置,輸出管理,核セキュリティ,PSI(拡散に対する安全保障構想)及び国連安保理決議1540号の履行等,国際社会が結束して対応するよう呼びかけました。
3 今回の協議での議論のポイントは以下のとおりです。
(1) 北朝鮮の核問題や関連国連安保理決議の各国による着実な履行の重要性について意見交換が行われました。
(2) 国際的な核不拡散体制の維持・強化に関し,アジア各国の国際原子力機関(IAEA)保障措置の強化及び追加議定書の普遍化のための取組,国連安保理決議第1540号の履行や戦略的貿易管理体制の強化について議論が行われました。
(3) 拡散対抗のための取組に関し,「拡散に対する安全保障構想(PSI)」についての各国の具体的な取組が紹介されました。
(4) 核セキュリティの実施強化に関し,意見交換が行われました。
4 協議終了後,木原誠二外務副大臣が主催してレセプションが開催され,協議出席者と我が国の不拡散分野の関係者との交流・意見交換が行われました。今回の協議は,アジア地域の安全保障に共通の利益を持つ国々の実務責任者が一堂に会し,不拡散分野の諸問題について包括的に情報・意見交換する貴重な機会となりました。