報道発表

ウズベキスタンに対する円借款(電力セクター・プロジェクト・ローン)に関する書簡の交換

平成26年11月10日
ウズベキスタン円借款1
ウズベキスタン円借款2

1 本10日(現地時間同日),ウズベキスタンの首都タシケントにおいて,我が方薗浦健太郎外務大臣政務官と先方エリヤル・ガニエフ対外経済関係投資貿易大臣(H.E. Mr. Elyor Ganiev, Minister of Foreign Economic Relations, Investments and Trade of the Republic of Uzbekistan)との間で,「電力セクター・プロジェクト・ローン」につき,総額868億3900万円を限度とする額の円借款に関する書簡の交換が行われました。

2 本件は,同一セクター等の複数の個別案件に対して,相手国の要請を踏まえ,包括的に円借款を供与する「セクター・プロジェクト・ローン」の本格的な活用後の第1号案件であり,(1)トゥラクルガン火力発電所建設計画,(2)タシケント熱電併給所建設計画,(3)電力セクター能力強化計画の3案件(サブ・プロジェクト)から成ります。

3 この計画の実施により,ウズベキスタンの電力の安定供給及びエネルギー効率が向上し,同国の持続的な経済発展並びに天然ガス消費量及びCO2排出量の削減を通じた気候変動の緩和に貢献することが期待されます。

4 なお,本件は,我が国が2013年11月に策定した攻めの地球温暖化外交戦略「Actions for Cool Earth(ACE)」の中で表明した,2013年から2015年までの3年間の気候変動分野における途上国支援策計1兆6,000億円の一環として実施するものです。我が国としては,全ての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,ウズベキスタンと引き続き気候変動分野で連携していきます。

【参考1 対象案件の概要】電力セクター・プロジェクト・ローン個別案件配置地図(PDF)PDF

(1)トゥラクルガン火力発電所建設計画
 ウズベキスタン東部のナマンガン州において高効率のガス火力発電所及び関連する送電線・変電所を建設・改修するもの。

(2)タシケント熱電併給所建設計画
 ウズベキスタンの首都タシケント市において,高効率ガスタービン・コジェネレーション設備を導入するもの。

(3)電力セクター能力強化計画
 ウズベキスタン電力公社が設立を計画しているコンバインドサイクル・ガスタービン運用維持管理トレーニングセンター用機材調達,既設火力発電所保守点検用機材・サービスの調達,シルダリア火力発電所近代化計画のエンジニアリング・サービス調達を行うもの。

(4)供与条件

 プロジェクト名:トゥラクルガン火力発電所建設計画

(ⅰ) 供与限度額  718億3,900万円
(ⅱ) 金利  0.3%
(ⅲ) 償還期間  40年(うち据置期間10年)
(ⅳ) 調達条件  一般アンタイド

 プロジェクト名: タシケント熱電併給所建設計画

(ⅰ) 供与限度額  120億円
(ⅱ) 金利  変動金利 円LIBOR-133bp(下限金利0.1%)
(ⅲ) 償還期間  40年(うち据置期間10年)
(ⅳ) 調達条件  一般アンタイド

 プロジェクト名: 電力セクター能力強化計画

(ⅰ) 供与限度額  30億円
(ⅱ) 金利  変動金利 円LIBOR-133bp(下限金利0.1%)
(ⅲ) 償還期間  40年(うち据置期間10年)
(ⅳ) 調達条件  一般アンタイド

【参考2】

 ウズベキスタンは、面積約44万7,400平方キロメートル,人口約2,890万人(2013年,国連人口基金),一人当たりGNI(国民総所得)1,900米ドル(2013年,世銀)。


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