報道発表

「スポーツ外交強化に関する有識者懇談会」第4回会合(概要)

平成26年7月10日

 7月9日午前10時から約2時間,外務省内において「スポーツ外交強化に関する有識者懇談会」第4回会合が開催されました。概要は次のとおりです。

1 冒頭,岸信夫外務副大臣から,第4回会合のテーマ「個別の視点からみたスポーツ外交」に関して,例えば女性,障害者,高齢者といった社会的に弱い立場におかれることの多い個人について,スポーツを通じて個人のエンパワーメントをはかることの可能性について言及の上,外交政策を通じて貢献できることについて議論してほしい旨述べました。

2 続いて, 橋本聖子参議院議員より,ご自身の経験も踏まえ,スポーツと女性,健康,教育・食育を中心に,青少年の教育やスポーツ界での女性進出及び女性の活動支援等,日本が強化すべき点について指摘がありました。また,鳥原光憲・日本障がい者スポーツ協会会長から,障害者スポーツ分野における国際貢献策について,同協会及び日本パラリンピック委員会としての具体的取組が紹介されるとともに,外務省としてもスポーツ外交により重きをおくべきとの意見がありました。最後に,鴻池清司・日本マスターズ陸上競技連合会長から,同連合の活動が紹介されるとともに,今後は,活力のある高齢者を,スポーツも通じて,国際親善や日本の魅力発信に活用すべきとの指摘がありました。

3 これに続く討議では,まず,女性や障害者,高齢者のスポーツ振興を図るためには,スポーツ施策だけでなく,これら個人の社会参画のための諸取組と合わせて進めるべきとの指摘がありました。また,民間企業の視点からは,主に障害者スポーツ振興のため,スポーツ器具等の開発を通じた日本の技術力の発信や,大会開催時のボランティア要員派遣に貢献できるよう取り組むことが重要との意見がありました。障害者スポーツの大会としては,パラリンピックのみならず,スペシャルオリンピックスもあり,また高齢者対象のスポーツでも各種競技で大会が開催されているため,これら大会の知名度を国内外で上げるよう努めるとともに,外務省として大会開催の機を捉えて対外発信・日本理解促進に取り組むべきとの指摘がありました。

4 さらに,Sport for Tomorrow(SFT)の枠組みで上記の分野に関連する施策を検討する場合に,JICAボランティアの派遣等既存のスキームだけではなく,新たな施策の可能性を検討すべきとの意見もありました。


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