報道発表

第14回日印外相間戦略対話

令和4年9月8日
第14回日印外相間戦略対話

 9月8日、午後5時40分から約80分間、林芳正外務大臣は、訪日中のスブラマニヤム・ジャイシャンカル・インド外務大臣(H.E. Dr S. Jaishankar, External Affairs Minister of India)との間で日印外相間戦略対話を開催したところ、概要は以下のとおりです。

1 二国間関係

  • (1)両大臣は、3月の岸田総理大臣訪印の際に掲げた、今後5年間における対印官民投融資5兆円の目標に向けて双方が努力していくこと、また、日印の旗艦プロジェクトである高速鉄道事業や、インド北東部を含む連結性強化のプロジェクトを引き続き推進していくことを確認しました。
  • (2)両大臣は、5G/Beyond5Gを始め、経済安全保障の面で協力を深めていくことで一致しました。
  • (3)両大臣は、エネルギー安全保障や気候変動対策が喫緊の課題との認識を共有し、閣僚級の日印エネルギー対話や日印環境政策対話等を通じ、「日印クリーン・エネルギー・パートナーシップ」に基づく協力や包括的な環境協力を強化していくことが必要との認識で一致しました。また、林大臣から、二国間クレジット制度(JCM)構築に向けた関係当局間の議論の進展への期待を表明しました。
  • (4)両大臣は、コロナ禍への対応での教訓を踏まえ、保健・医療面での国際的な連携が重要との認識を共有し、ヘルスケア分野での協力を強化していくことで一致しました。
  • (5)両大臣は、引き続き、インドの優秀なIT人材や特定技能人材の活用を含め、人的・文化交流を進めていくことで一致しました。
  • (6)林大臣から、日印首脳間年次相互訪問としてのモディ首相の訪日への期待を表明し、今後事務レベルで詳細を調整していくことを確認しました。
  • (7)両大臣は、来年日本がG7議長国、インドがG20議長国をそれぞれ務めることから、これらの成功のために緊密に連携していくことを確認しました。

2 地域情勢・国際場裏での協力

  • (1)両大臣は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、日印や日米豪印で緊密に連携していくことを改めて確認しました。
  • (2)両大臣は、透明で公正な開発金融の重要性についての認識を共有したほか、スリランカの債務問題についても意見交換を行いました。
  • (3)両大臣は、ウクライナ情勢について意見交換を行い、林大臣から、ロシアによるウクライナ侵略に国際社会で協調して対応していく必要性について述べました。
  • (4)両大臣は、国連全体の機能強化の重要性を確認するとともに、G4を含め安保理改革に向け連携していくことを確認しました。
  • (5)林大臣から、軍縮・不拡散問題についての我が国の考えを説明し、日印で対話を続けていくことで一致しました。

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