報道発表
齋木外務事務次官からタナーティップ駐日タイ大使への申入れ
平成26年5月23日
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本23日,午後1時30分,齋木昭隆外務事務次官は,タナーティップ・ウパティシン駐日タイ大使(H.E. Mr. Thanatip Upatising, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of Thailand to Japan)を外務省に招致し,昨22日に発生したタイにおける政変について,岸田大臣の指示に基づくものとして,以下の申入れを行いました。
- (1)今回の政変によって,民主主義の根幹をなす基本的な権利と自由が大きく阻害されている状況を深く懸念している。タイの全ての関係者が和解の精神をもって対話を行い,民主的な政治体制の一刻も早い回復に向けて全精力を傾けることを強く求める。
- (2)タイには,年間150万人以上の日本人が訪問し,約5万6千人の邦人が在住,さらに数千社に上る日系企業が進出しており,活動に影響が出ている。改めて日本人・日系企業の安全確保について最大限の配慮を求める。
- (3)また,ASEANの重要な一員として,タイが一層大きなリーダーシップを発揮すべき時期にこのような事態に陥っていることは極めて残念であり,一刻も早い政情回復を期待している。
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これに対し,タナーティップ駐日タイ大使から,日本の懸念は十分理解している,日本はタイにとり重要な友好国である,「国家平和秩序維持委員会」が日本人を含む外国人を保護する旨を発表しており,日本人や日系企業の活動に影響がないよう本国に報告したい旨述べました。