報道発表
カンボジア王国に対する円借款に関する交換公文の署名
(プノンペン南西部の灌漑施設整備により農業の生産性向上に貢献)
令和5年4月10日
4月10日(現地時間同日)、カンボジア王国の首都プノンペンにおいて、植野篤志駐カンボジア日本国特命全権大使と、プラック・ソコン・カンボジア王国副首相兼外務国際協力大臣(H.E. Mr. PRAK Sokhonn, Deputy Prime Ministerand Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Kingdom of Cambodia)との間で、プノンペン南西部における灌漑排水施設等の改修・整備に係る支援等を実施するための24億8,200万円を限度とする円借款(注)に関する交換公文の署名が行われました。
(注)円借款:開発途上国に対してインフラ等の建設資金として必要な資金を緩やかな条件(低い金利や長い返済期間)で貸し付ける協力。開発途上国にとっては、日本への返済を前提とした資金なので、効果的な活用や自立的発展に繋がることが期待される。
- 対象案件の概要
プノンペン南西部灌漑・排水施設改修・改良計画(第二期)(供与限度額:24億8,200万円)
カンボジアでは、GDPの多くの部分を占め、地方村部の主要生計手段となっている農業の生産性向上のため、老朽化等が進む灌漑施設の復旧・改善が喫緊の課題となっています。本円借款は、プノンペン南西部の農村貧困地域において灌漑排水施設等を改修・整備することにより、対象地区の農業生産性向上を図り、もって同地域の農民の生計向上に寄与するものです。なお、本案件は2014年に署名を行っておりますが、今般急激な為替変動等により総事業費が増加したことを受け、追加的な円借款で対応するものです。 - 供与条件
金利:TORF+0.4%(下限金利は0.1%。またコンサルタント部分は年0.01%。)
償還期間:30年(10年の据置期間を含む。)
調達条件:アンタイド
(参考1)TORF(Tokyo Term Risk Free Rate)
東京ターム物リスク・フリー・レートと呼ばれ、円借款の変動金利を表す際に用いられる金利指標である。
(参考2)カンボジア王国基礎データ
カンボジア王国は、面積約18万平方キロメートル(日本の約0.48倍)、人口約1,695万人(2021年、世界銀行)、人口1人当たりの国民総所得(GNI)は1,550米ドル(2021年、世界銀行)。