報道発表
ハイチ共和国に対する無償資金協力「南西部における保健医療施設再建計画(UNDP連携)」及び「ミラゴアンヌ市におけるハイチ国家警察支援計画(UNDP連携)」に関する書簡の交換
令和4年12月26日
12月24日(現地時間23日)、ニューヨークにおいて、志野光子国際連合日本政府代表部大使兼次席常駐代表と、リンダ・マグワイア国連開発計画ラテンアメリカ・カリブ地域局長代理(Ms. Linda Maguire, Director a.i. of the Regional Bureau for Latin America and the Caribbean)との間で、供与総額8.38億円のハイチ共和国に対する無償資金協力「南西部における保健医療施設再建計画(UNDP連携)」及び「ミラゴアンヌ市におけるハイチ国家警察支援計画(UNDP連携)」に関する書簡の交換が行われました。
- 各案件の概要は以下のとおりです。
- (1)「南西部における保健医療施設再建計画(UNDP連携)」(供与額:3億9,600万円)
ハイチでは、2021年8月14日、南西部にてマグニチュード7.2の地震が発生し、多くの医療施設が被災しました。この協力は、倒壊した医療施設の再建、医療機材の供与及び緊急対応キャパシティの強化を行うことにより、対象地域の復興、医療環境の改善及び災害レジリエンスの向上を図り、もって社会の安定化を通じた同国の保健・衛生環境の改善及び防災・環境保全による経済基盤の強化に寄与することが期待されます。 - (2)「ミラゴアンヌ市におけるハイチ国家警察支援計画(UNDP連携)」(供与額:4億4,200万円)
ハイチでは、2021年以来、誘拐・殺人等の一般犯罪、武装集団(ギャング)による暴力行為等が急増し、ハイチ国家警察の能力強化が急務となっており、ハイチ情勢に係る国際閣僚会合等において、ハイチの治安情勢改善に向けて国際社会で連携して協力していくことで一致しています。この協力は、ニップ県ミラゴアンヌ市において、老朽化し、2021年のハイチ南西部地震及びハリケーン・グレースにより損傷した警察署の再建を行うことにより、警察官の労働環境の改善を図り、もって武装集団により脅かされる同地域の治安改善を通じた、ハイチの基礎社会サービスの確立に寄与することが期待されます。
- 我が国は、ハイチの基礎社会サービスの確立による社会基盤体制の強化を目標に、保健・衛生や教育分野を中心に、同国の食料安全保障の確保にも配慮した支援を行っていくこととしており、この協力もこうした我が国の対ハイチ支援の一環として実施されるものです。
(参考)ハイチ共和国基礎データ
ハイチ共和国は、面積約2.77万平方キロメートル。人口約1,154万人(2021年、世界銀行)。人口1人当たり国民総所得(GNI)は1,420米ドル(2021年、世界銀行)。