報道発表

アフガニスタン・イスラム共和国に対する小児感染症予防のための支援(無償資金協力)

令和4年5月20日

 5月19日(現地時間同日)、米国(ニューヨーク)において、我が方、石兼公博駐国際連合日本政府代表部特命全権大使兼常駐代表と先方キャサリン・ラッセル国際連合児童基金(UNICEF)事務局長(Ms. Catherine Russell, Executive Director, United Nations Children's Fund)との間で、供与額12.03億円の無償資金協力「小児感染症予防計画(UNICEF連携)」に関する書簡の交換が行われました。

  1. アフガニスタンにおける2019年の5歳未満児死亡率は6%(出生1,000人あたり60人)であり、同国は世界の中で子どもの死亡率が非常に高い国の一つとなっています。死因には、ワクチンで予防可能な疾病も含まれますが、それらのワクチン接種を完了している乳幼児は約51%に留まっており、子どもの感染症の発症及び流行を予防するためにワクチン接種率の改善が求められています。これまで我が国をはじめとする国際社会は、UNICEFや世界保健機関(WHO)等の国際機関と協力してポリオ等の感染症予防対策を支援してきており、引き続き国際的な取組が必要とされています。
  2. この協力は、アフガニスタン全土において、定期予防接種活動及びポリオワクチン接種キャンペーンに必要なワクチン調達等を支援することにより、約141万人の1歳未満児、約313万人の妊娠可能な年齢層の女性及び約1,000万人の5歳未満児への接種を可能とするものです。着実なワクチン接種活動の実施を図ることで、予防接種により予防可能な疾患による感染・死亡を防ぎ、アフガニスタン全土の子どもと妊娠可能な年齢層の女性の健康状態の改善に寄与することが期待されます。
  3. なお、この協力は、アフガニスタンの人道状況の改善及び地球規模課題であるポリオの根絶を目的とした人道支援として実施するものです。
(参考)アフガニスタン・イスラム共和国基礎データ

 アフガニスタン・イスラム共和国の面積は約65.2万平方キロメートル(日本の1.7倍)、人口は3,893万人(世界銀行、2020年)、1人当たり国民総所得(GNI)は約500米ドル(世界銀行、2020年)。


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