
高村正彦外務大臣とニャン・ウイン・ミャンマー外務大臣との会談
平成20年1月17日
- 1月17日(木曜日)午後3時15分から約30分間、高村正彦外務大臣は、日メコン外相会議出席のため来日中のニャン・ウイン・ミャンマー外務大臣と会談を行った。
- (1) 高村大臣は、「ミャンマーが発展し安定した民主国家となることが、メコン地域全体の発展にとっても重要である、現在のミャンマー政府とアウン・サン・スー・チー女史との対話に向けた動きを民主化に向けた具体的な成果に繋げていく必要があり、この点を国際社会は注視している、ガンバリ国連事務総長特別顧問の再度のミャンマー訪問をできるだけ速やかに受け入れるべきである、国際社会の注目が集まっている今こそ、民主化、人権状況の改善に思い切った取組をとってもらいたい」旨述べた。
(2) ニャン・ウイン外務大臣は、「ミャンマーは常に、国民和解、国家の平和・安定に取り組んできている、アウン・サン・スー・チー女史との対話は、建設的なものになるよう努力している、昨年12月に、ガンバリ特別顧問から、本年1月上旬にミャンマーを再度訪問したいとの要請があったが、ガンバリ特別顧問の前回訪問(昨年11月)から余り間がないこと、また1月初頭は他の国家行事との関連で都合が悪いこと等から、『同時期の受け入れは困難である、本年4月中旬以降ならば受け入れの準備が整う』と回答した、いずれにせよ、ミャンマーは国連との協力は継続していく」旨述べた。
(3) これに対し、高村外相は、「1月初旬の受け入れが困難な事情はあったかもしれないが、一方で受け入れ時期が4月中旬以降とは余りに遅い、出来るだけ早くガンバリ特別顧問を受け入れることが重要である」旨述べた。
- (1) 長井健司氏死亡事件に関し、高村大臣から、「昨年12月にミャンマー警察から駐ミャンマー日本大使館に対し事実関係の説明が行われたが、両国間で未だ事実認識に相違があり、日本側としては納得していない、先週ミャンマー政府に対し、日本の警察による検死結果及び日本の警察が分析に用いた画像等を渡したので、これらを踏まえて、問題解決のため、両国の専門家も含めた形での真相究明の機会を設けることを強く求める」旨述べた。
(2) ニャン・ウイン外相は、「改めて申し上げるが、本件は混乱の中で偶発的に発生した事件であり、ミャンマー政府と国民の双方にとって非常に遺憾な出来事であった、本件は内務省が担当しているものであるが、自分(ニャン・ウイン外務大臣)としても、再度真相究明の機会が設けられるようできる限り努力したい」旨述べた。