
高村外相とガンバリ国連事務総長特別顧問との会談概要
平成19年11月21日
- 11月21日(水曜日)午前8時から約25分間、シンガポールに滞在中の高村正彦外相は、イブラヒム・ガンバリ国連事務総長特別顧問との間で会談を行った。両者による会談は10月末の東京での機会以来2度目の会談であった。
- ガンバリ特別顧問は、EAS首脳会合に出席できなかったことは残念だが、シンガポール滞在中に多くのASEAN首脳・外相と有意義な会談を行った、これからCLV各国を訪問する、現在ミャンマー政府とアウン・サン・スー・チー女史との対話に向けた「小さな窓」が開いており、これを広げるべく後押しすることが重要である、周旋活動をフォローアップするためヤンゴンに小規模な駐在事務所を開設予定であり日本の支援を検討して頂きたい、引き続き国連の周旋努力に対する日本の支援をお願いしたいと述べた。
- 高村外相は、ガンバリ特別顧問の取組によって、政府とスー・チー女史の2度の接触等前向きな動きが見られていることを高く評価している、対話が実質的かつ持続的なものとなることが重要であると述べ、昨20日(火曜日)のニャン・ウイン・ミャンマー外相との会談において、民主化・人権状況の改善と同特別顧問への全面的協力を強く求めたことを説明した。ヤンゴンでの駐在事務所開設に関して、日本としても、人的貢献等、協力していきたいと述べた。
- 次いで、ガンバリ特別顧問は、ミャンマー政府には対話に向けた二つの心理的障碍があり、それはスー・チー女史の解放と経済制裁の問題である、自分(ガンバリ特別顧問)としては、前者については、直ちに釈放は無理でも同女史に課した制限の緩和が重要である、後者については、民主化に向けた具体的な進展がない限り経済制裁解除は難しいと説明している旨述べた。
- これに対し、高村外相は、ニャン・ウイン・ミャンマー外相も経済制裁に関し同様のことを述べていたが、自分(高村外相)からは、国際社会から支援を得るためには、民主化に向けた強い意志を国際社会に示すことが必要であると強調した、端緒についた政府とスー・チー女史の対話が具体的な成果を生み出すことを強く期待する、我が国として、ガンバリ特別顧問の役割を含む国連事務総長の周旋努力を引き続き全面的に支援していくと述べた。