高村外務大臣

日ミャンマー外相会談概要

平成19年11月20日

(写真)日ミャンマー外相会談

  1. 11月20日(火曜日)午前9時半から約35分間、シンガポールに滞在中の高村外相は、ニャン・ウイン・ミャンマー外相との間で、日ミャンマー外相会談を行った。両大臣による会談は9月末の国連総会の機会以来2度目の会談であった。
  2. 高村外相は、ミャンマーの民主化・人権状況に関する日本と国際社会の懸念を表明し、状況改善に向けたミャンマー政府の思い切った取り組みを求めた。また、ガンバリ国連事務総長特別顧問はミャンマーの友人であって、ミャンマー政府と民主化勢力の双方に粘り強く働きかけてきており、ミャンマー政府の全面的な協力を強く期待すると述べた。更に、ガンバリ特別顧問はミャンマーが前向きな動きを示す際には国際社会が必要な支援を行うよう要請してきているが、日本としては同特別顧問の立場を支持している、いずれにせよ、支援を得るためにはミャンマー政府が民主化に向けた強い意志を国際社会に感じ取らせることが必要であると述べた。
  3. これに対し、ニャン・ウイン外相は、ガンバリ特別顧問には引き続き全面的に協力していく、同特別顧問の提言の中には政府として容易に受け入れられないものもあるが、実現可能なものはすべて実現してきており、いずれにせよ最善の状況がもたらされるよう努力すると述べた。また、ミャンマーは民主化に向けた7段階のロードマップを実施している最中であり、国際社会はこれを阻害するのではなく後押ししていくべきである、経済制裁はミャンマーの発展を妨げるものであり、結果としてミャンマーの民主化を遅らせることとなる旨述べた。
  4. 次いで、高村外相より、死亡した長井氏の件に関して、真相究明およびビデオカメラを含むすべての遺留品の返還について、ミャンマー側の早急かつ誠実な対応を改めて求めた。これに対し、ニャン・ウイン外相は、邦人の死亡はきわめて遺憾である、本件が二国間関係に悪い影響を及ぼさないことを希望していると述べ、近くミャンマー警察から在ミャンマー日本大使館に対し、本件に対する詳細な説明が行われる予定である、ビデオカメラについては混乱した状況の中で起こった事件であり検証は難しい面もあろうが、自分(ニャン・ウイン外務大臣)としても内務省に働きかけていくと述べた。
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