報道発表

日カンボジア外相会談

平成20年1月16日

 16日、11時から約30分間、高村外務大臣は、来日中のハオ・ナムホン・カンボジア副首相兼外務国際協力大臣と会談したところ、概要以下のとおり(先方:ロン・ヴィサロ外務国際協力省長官、パン・ソラサック商業省長官他、当方:坂場外務報道官、渥美南部アジア部長他同席)。

  1. 高村大臣より、昨年のフン・セン首相訪日が成功を収め、両国間の交流はあらゆるレベルで拡大しており、これをメコン地域全体への協力につなげたいと述べた。ハオ・ナムホン副首相より、日本による日メコン外相会議開催を評価すると述べた。
  2. ハオ・ナムホン副首相より、本年は日カンボジア外交関係樹立55周年であり、日本側と共に様々な行事を行っていきたいと述べるとともに、高村大臣のカンボジア訪問を招聘した。高村大臣は、交流の深化に賛同するとともに、招聘に感謝を表し、検討すると述べた。
  3. ハオ・ナムホン副首相より、カンボジアは過去4年間10%を超える経済成長率を達成しているが、こうした成長は日本のODAと切り離せない、ODAに加えて、昨年署名した日カンボジア投資協定が日本からの投資を促進することを期待すると述べた。高村大臣より、今後もカンボジアの国造りを支援していく、また貿易・投資の拡大が課題であり、投資家からの信頼を積み重ねていかれることを期待すると述べた。
  4. ハオ・ナムホン副首相は、第2メコン架橋の早期着工を要請するとともに、クメール・ルージュ裁判に対する日本の多大な財政支援に感謝を表した。これに対し、高村大臣より、第2メコン架橋については、環境、社会に配慮しつつ進めていきたいと述べ、クメール・ルージュ裁判については、被疑者5人の逮捕などの進展を歓迎しているが、一方で裁判が長期化し資金不足に陥るのではないかとの懸念を表明し、カンボジア政府の一層の指導力への期待を表明した。また、高村大臣は、選挙による民主政治への取組を歓迎し、7月の国民議会選挙には監視員派遣などの支援を行っていくと述べた。
  5. ハオ・ナムホン副首相より、安保理常任理事国入りや北朝鮮問題に関する日本の立場を支持するカンボジアの姿勢に揺るぎはなく、昨年の北朝鮮人権決議にも賛成したと述べ、高村大臣より、我が国の取組に対するカンボジアの協力に謝意を表した。
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