報道発表
ホンジュラスに対する無償資金協力(「テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画」及び「デモクラシア橋補修計画」)に関する交換公文の署名
平成25年3月19日
- 本19日(現地時間18日),ホンジュラス共和国の首都テグシガルパ市において,我が方加來至誠駐ホンジュラス大使と先方アルトゥーロ・コラーレス外務大臣(H.E. Mr. Arturo Geraldo Corrales Álvarez, Secretary of State for Foreign Affairs of the Republic of Honduras)との間で,9億5,200万円を限度とする環境・気候変動対策無償資金協力「テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画」(Micro-Hydroelectric Power Generation Project in Metropolitan area of Tegucigalpa)及び5億2,000万円を限度とする防災・災害復興支援無償資金協力「デモクラシア橋補修計画」(The Project for Restoration of the Democracia Bridge)に関する書簡の交換が行われました。
- 各案件の概要
(1)テグシガルパ市内給水施設小水力発電導入計画
ホンジュラス政府は,国家開発目標において,再生可能エネルギーの導入を積極的に進める政策を示していますが,首都テグシガルパに所在するホンジュラス上下水道公社(SANAA)管轄の浄水場では,浄水処理のための電気料金の支払いが,同公社の財政を圧迫している状況にあります。
この計画では,テグシガルパ市内の2か所の浄水場内において未利用エネルギーである水流を利用した小水力発電設備を整備し,これまでの消費電力を上回る電力量を発電することにより,同浄水場の効率的な運営と再生可能エネルギーの利用促進を図るものです。また,中小企業を含む我が国の技術・製品を積極的に活用することにより,優れた技術を有する我が国企業の国際展開を後押しすることも目指しています。
なお,本案件は,我が国の2013年以降の気候変動対策に関する途上国支援の一環として実施するものです。我が国は,すべての国による公平かつ実効性のある国際枠組みの構築に向け,ホンジュラス共和国と引き続き気候変動分野で連携していきます。
(2)デモクラシア橋補修計画
ホンジュラスでは,ハリケーンや地震などの自然災害が頻発しています。2009年に発生したホンジュラス北部沖地震(M7.1)の際には,被害は広範囲に及び,主要な橋梁も損傷または落橋しました。2003年に我が国の支援で建設したホンジュラス北部,経済都市サンペドロスーラ近郊のデモクラシア橋も,同地震により発生した地盤沈下の影響等で補修が必要な状態となり,これまで応急措置を施し継続使用していました。
この計画は,デモクラシア橋の橋脚及び橋台の補修・補強工事,伸縮装置の交換工事等を行うものです。これにより,物流の重要地点となっているホンジュラス北部において,安全で円滑な交通が確保され,地域の経済活性化に貢献することが期待されます。
(参考)ホンジュラス共和国は,面積約112,492平方キロメートル,人口約775万人(11年世銀),一人当たりGNI(国民総所得)は約1,980米ドル(11年世銀)。