報道発表

スリランカに対する無償資金協力4件に関する書簡の交換

平成25年3月18日

  1.  本18日(現地時間同日),スリランカのコロンボにおいて,粗信仁駐スリランカ大使とジャヤスンドラ財務・計画省次官(Dr. P.B. Jayasundera, Secretary, Ministry of Finance and Planning)との間で,総額26億7,800万円に及ぶ下記の無償資金協力4件の交換公文の署名式が行われました。

    (1)高速道路・道路交通情報提供システム整備計画(供与限度額9億4,000万円)
    (2)浚渫船建造計画(供与限度額9億8,800万円)
    (3)中小企業ノン・プロジェクト無償資金協力(供与額2億円)
    (4)医療機材ノン・プロジェクト無償資金協力(供与額5億5,000万円)

  2.  各案件の概要は以下のとおりです。
    (1)高速道路・道路交通情報提供システム整備計画
    スリランカでは,初の高速道路として円借款等により建設された南部高速道路が2011年11月に開通し,現在その延伸区間やコロンボ外環高速道路などが建設されていますが,今後,これら高速道路では交通量が急激に増加することが予想されています。今回の協力により,道路交通情報提供システムを整備することで,高速道路の利便性の向上が期待されます。

    (2)浚渫船建造計画
    スリランカでは,現在18の漁港が整備されていますが,各港で堆砂の影響により航路・泊地水深が浅くなり,船底損傷事故の発生等により漁船の円滑な入出港が出来ない状況となっています。今回の協力で新たな浚渫船1隻を整備することで,港の安全な利用が促進されると共に,漁業活動の活発化による漁民の生計向上が期待されます。

    (3)中小企業ノン・プロジェクト無償資金協力
    この協力は,依然として多くの開発課題を抱えるスリランカに対し,必要となる資機材を購入するための資金を供与するもので,同国の経済社会開発努力の促進に貢献することが期待されます。また,今回の協力では,我が国中小企業が生産した製品を調達することにより,今後の同国への中小企業の展開の足がかりになることが期待されます。

    (4)医療機材ノン・プロジェクト無償資金協力
    この協力は,依然として医療施設の機能が不十分であるスリランカにおいて,我が国の優れた医療機材を整備するための資金を供与するもので,同国の経済社会開発努力の促進に貢献することが期待されます。また,今回の協力では,我が国企業が生産した製品を調達することにより,今後の我が国企業の海外展開が促進され,我が国との経済関係が一層強化されることが期待されます。


(参考)
スリランカはインド洋に位置する国であり,面積約6万5,607平方キロメートル,人口2,028万人(2012年3月)であり,人口1人当たりのGDP(国内総生産)は約2,836米ドル(2011年)。


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