報道発表

日・パプアニューギニア(PNG)外相会談

平成23年4月26日
(写真)日・パプアニューギニア(PNG)外相会談 1 (写真)日・パプアニューギニア(PNG)外相会談 2




 本26日(火曜日),午後3時50分より約40分間,松本剛明外務大臣は,外務省において,ドン・ポム・ポリエ・パプアニューギニア独立国外務貿易移民大臣(Hon. Don Pomb Polye, Minister for Foreign Affairs, Trade and Immigration of the Independent State of Papua New Guinea)と会談を行ったところ,概要以下のとおりです。また,会談に先立ち松本大臣とポリエ大臣との間で,日・PNG投資協定(正式名称:「投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定」)の署名式が行われました。

  1. 二国間関係全般
    (1)冒頭
     松本大臣から,東日本大震災に際するPNGからの支援に対して謝意を表明するとともに,本日,日・PNG投資協定に署名することができ喜ばしい,本協定を機に両国の経済関係が一層発展することを期待する旨述べ,両大臣は,本協定の早期発効に向け引き続き協力することで一致しました。ポリエ大臣は,改めて今回の震災に際するお見舞いを述べるとともに,今回署名に至った日・PNG投資協定は両国の交渉努力の成果が結実したものである,本協定を機に両国の経済関係の裾野を広げるべく,引き続き協力していきたい旨応答しました。

    (2)原子力の安全
     松本大臣から,福島第一原子力発電所への対応等につき説明し,引き続き最大限の透明性をもって事態の収束を目指し努力していく旨述べました。これに対し,ポリエ大臣から,日本の情報提供に感謝する旨述べました。

    (3)投資・エネルギー
     松本大臣から,PNGにおいて我が国企業も参加し進行中の液化天然ガス(LNG)の第1プロジェクト及び今後始動予定の第2プロジェクトの円滑な実施に向け,治安改善を含む更なる協力を要請するとともに,東日本大震災を受け,LNG需要が高まることを背景に,PNGが我が国にとってLNGの安定的な供給国となることへの期待を表明しました。これに対し,ポリエ大臣から,日本企業も参加するLNGプロジェクトの円滑な実施を支援し,邦人の安全確保については,PNG政府を代表して日本の旅行者や投資家等のために全力を尽くすことを約束したい旨応答しました。また,同大臣から,資源・エネルギー分野以外についても両国間の協力関係を深めたい旨述べました。

    (4)経済協力
     ポリエ大臣から,これまでの日本の経済協力に対する支援に感謝を表明するとともに,特に人材育成分野について協力関係を強化したい旨述べました。これに対し,松本大臣から,今般の震災を受けた経済協力方針を説明するとともに,人材育成の重要性について双方で確認しました。
  2. 国際場裡での協力
     その他,両大臣は,気候変動や安保理改革をはじめとする国際場裡での協力について意見交換を行い,これら諸問題に対する共同の取組を強化するため,引き続き緊密に連絡を取り合っていくことで一致し,会談を了しました。

    【参考1】PNGにおけるLNGプロジェクト
     現在,始動している第1のLNGプロジェクトは,生産量660万トンの約半分が我が国に輸出されることが決定しており(液化プラント建設も我が国企業が受注),その量は我が国総輸入量の5%を占める重要なプロジェクト。今後始動予定の第2のLNGプロジェクトにも,日本企業が参画予定。

    【参考2】東日本大震災に際してのPNGからの義援金 
    PNG政府は1千万キナ(約3億2千万円)の義援金を提供。
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