報道発表

玄葉外務大臣とナスル第66回国連総会議長との会談及び夕食会

平成23年11月16日
(写真)玄葉外務大臣とナスル第66回国連総会議長との会談及び夕食会-1 (写真)玄葉外務大臣とナスル第66回国連総会議長との会談及び夕食会-2




11月15日(火曜日)午後7時30分から約35分間,玄葉光一郞外務大臣はナーセル・ビン・アブドゥルアジーズ・アル・ナスル第66回国連総会議長(H.E. Mr. Nassir Abdulaziz Al-Nasser, President of the 66th General Assembly of the United Nations)と会談し,同日午後8時5分から約1時間夕食会を行ったところ,概要は以下のとおりです。

  1. 会談冒頭,玄葉大臣より,ナスル議長の来日を歓迎するとともに,国連総会議長として諸課題への対応にあたりリーダーシップを発揮することを期待したいと述べました。これに対し,ナスル議長より,訪日の招待に謝意を表明するとともに,日本の国連に対するコミットメントを高く評価しており,今回の訪日においては,特に,安保理改革,防災,原子力安全について意見交換したい旨述べました。
  2. 安保理改革については,玄葉大臣より,改革の早期実現に向けて協力していきたいと述べたのに対し,ナスル議長より,今回出席した安保理改革に関する東京対話は有意義な取り組みであった旨述べた上で,安保理改革は重要な課題であり,日本と緊密に連携していきたいと述べました。
  3. 玄葉大臣より,防災分野について,東日本大震災及び東京電力福島第一原発事故の経験を踏まえ,国際社会と知見を共有するため,議長と協力してきたいと述べたのに対して,ナスル議長より,防災は自分の重要課題の1つであり,日本と緊密に協力していきたいと述べました。
  4. 玄葉大臣より,南スーダン共和国ミッションへの施設部隊の派遣の準備を開始することを決定したことを伝えたいと述べた上で,議長の調停の取組を積極的に支持すると述べました。これに対し,ナスル議長から,自分の主要課題の1つである調停分野に対する日本の支持に感謝するとの発言がありました。
  5. 玄葉大臣より,核軍縮について,国連第1委員会で核軍縮決議案が採択されたところ,総会でも採択されるよう連携していきたいと述べた上で,北朝鮮について,北朝鮮の核開発は問題であり,具体的な行動を導き出すために国際社会として一致して対応する必要がある,また,我が国の主権に関わる重要な問題であるとともに国際社会にとっての普遍的な問題である拉致問題について,EUと共同して提案している北朝鮮の人権状況決議案の総会における採択に向けて協力していきたいと述べました。ナスル議長からは,北朝鮮の問題を含め,人権問題の重要性を完全に支持している,決議案が国連第3委員会で採択された後,総会に上程されることを期待すると述べました。
  6. 最後に、パレスチナ、リビア、シリア等の中東情勢についても意見交換を行いました。
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