3日(火曜日)17時15分より約30分間、中曽根外務大臣は、外務省賓客として訪日中のタランギ太平洋諸島フォーラム(PIF)議長と会談を行ったところ、概要以下のとおりです。
1.冒 頭
冒頭、中曽根大臣から、初訪日を歓迎するとともに、太平洋島嶼地域は様々な意味で我が国にとり重要な地域であり、我が国は、同地域との友好・協力関係強化のため、本年5月22日及び23日、北海道トマムにて第5回太平洋・島サミットを開催する、貴議長は、同サミットにおいて麻生総理と共同議長を務めていただく予定のところ、本日は同サミットや太平洋情勢につき意見交換したい旨述べました。
これに対しタランギPIF議長は、これまで日本政府が実施してきた様々な協力に感謝している、太平洋を共有し、同じ島国である日本の開催する5月のサミットで日本の総理と共に共同議長を務めることを楽しみにしており、島嶼国のみならず、日本にとっても有益な会議となるよう努めたい旨述べました。
2.第5回太平洋・島サミットの主要テーマ
中曽根大臣から、第5回太平洋・島サミットにおいては、PIFの策定した包括的な取組(パシフィック・プラン)を念頭に置きつつ、(1)環境・気候変動問題、(2)人間の安全保障に関わる問題を中心とした脆弱性の克服、(3)日本と島嶼国の人的交流の強化を主要テーマとして取り上げたいと述べたのに対し、タランギ議長は、大臣のお考えに全く同意する、加えて現下の国際的金融危機を踏まえ、日本政府の取り組みや景気刺激策についても議論できれば時宜にかなったものになると思われると述べました。
3.フィジー情勢
中曽根大臣から、我が国としては、フィジーの早期民主化を引き続き期待する、圧力により孤立させるのではなく、対話によりフィジーをPIFに関与させることが重要と考えると述べました。
これに対しタランギ議長は、フィジーの問題は、フィジー一国の問題ではなく、他の島嶼国への影響といった安全保障の観点からも重要な問題であり、早期民主化については域内の合意事項であり、今後フィジーがどのように対応するか注視している旨述べました。
4.ソロモン地域支援ミッション(RAMSI)
中曽根大臣から、我が国は、島嶼国地域の平和と安定に貢献するため、ソロモン地域支援ミッション(RAMSI)に関与していきたいと考えている旨述べました。
これに対しタランギ議長は、日本が島嶼国地域の平和と安定に関心を示していただいたことを評価している旨述べました。