
日・ウルグアイ外相会談
平成21年12月14日
本14日(月曜日)午前10時05分より約30分間、岡田外務大臣は、外務省内において、実務訪問賓客として訪日中のバスケス・ウルグアイ大統領の随員として訪日したバス・ウルグアイ外務大臣と、日ウルグアイ外相会談を行ったところ、概要以下のとおりです。また、同会談に先立ち、岡田大臣とバス外相との間で、環境プログラム無償資金協力案件「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」に関する交換公文の署名式が行われました。
- 二国間関係全般
冒頭、岡田大臣より、訪日に歓迎の意を表した上で、南米の中でも高い教育・文化水準を誇り、国連PKO等の取組において積極的な貢献をしているウルグアイとの良好な二国間関係を一層発展していきたい旨述べました。これに対し、バス外相より、日本側の訪日受入れに謝意が示されるとともに、さきほど交換公文の署名を行った再生可能エネルギー分野での協力をはじめ、様々な分野における日本の協力に深い感謝の念が示されました。また、同大臣より、IAEAでの協力をはじめとする原子力の平和的利用の分野、貿易・投資の促進、ウルグアイ産牛肉の対日輸出等の面での協力の進展に期待が表明されました。
- 環境・気候変動
岡田大臣より、現在気候変動枠組条約締約国会合(COP15)が開催中であるが、これはそれぞれの国及び人類の将来のために成功させなければならない会議であり、それぞれの立場はあるが、是非協力して最終的な成果に結びつけていきたいと述べました。これに対し、バス外相より、日本もウルグアイもCO2の排出削減をはじめ適応・緩和策に努力する必要があり、ウルグアイとしては、太陽光やバイオ燃料等の代替エネルギーの開発により、エネルギー源の15%を化石燃料以外にしていく考えである旨述べました。これに対し、岡田大臣より、日本としても鳩山総理が2020年までに90年比で25%削減という目標を掲げたところであり、省エネルギー、エネルギー効率の向上、再生可能エネルギー等の利用を一層図っていなければならないと考えている旨述べました。
- 国際場裏における協力
(1)国連安保理改革
バス外務大臣より、ウルグアイは、日本と同様、安保理については改革が必要と考えており、構成だけでなく、作業方法の改善も図っていく必要があると述べました。岡田大臣より、日本では政権交代があったが、鳩山政権においても安保理常任理事国を目指す考えは変わっておらず、むしろ積極的に実現したいと考えている旨述べ、安保理改革実現に向け両国で協力していくことで一致しました。
(2)平和維持・平和構築
岡田大臣より、国連PKOおけるウルグアイの活動を高く評価する旨述べるとともに、10月のハイチPKOの飛行機事故でウルグアイ要員が亡くなったことに対し哀悼の意を伝えました。バス外相より、謝意が表明されるとともに、ウルグアイにとり平和維持や平和構築をはじめとする国際貢献は重要な外交政策であり、そのような観点から平和構築委員会のメンバーとしても活動している旨述べたところ、両大臣はアフリカやハイチ等における平和構築について今後とも協力していくことで一致しました。