
人間の安全保障基金を通じたラテン・アメリカ地域への支援
平成21年10月28日
- 本28日(水曜日)、我が国政府及び国連は、国連開発計画(UNDP)がラテン・アメリカ地域で実施する「ラテン・アメリカにおける人間の安全保障概念の普及・発展」プロジェクトに対し、人間の安全保障基金を通じて51万7,121ドル(約5,326万円)の支援を行うことを決定しました。
- ラテン・アメリカ地域において、我が国が外交の柱と位置付けている人間の安全保障をより一層推進することは重要です。本プロジェクトは、同地域における人間の安全保障の現状の調査・分析、ラテン・アメリカにおける人間の安全保障のアプローチに関する政治指導者、意思決定者、学者の理解促進等を行うことにより、同地域の開発課題に取り組むに当たって人間の安全保障のアプローチの活用推進を目指します。主な活動は以下のとおりです。
(1)人間の安全保障の分野における政策を提唱する基盤としての機能を果たすために、同地域の有識者からなる諮問委員会を設立します。
(2)ケース・スタディやベスト・プラクティスに関する報告書作成などの活動を通じて、ラテン・アメリカにおけるあらゆる人間の安全保障上の脅威に関する情報を更新します。
(3)開発分野の実務家、学者、国連機関、国の政策立案者との会議やワークショップを開催します。
- 本プロジェクトは、ラテン・アメリカ地域における人間の安全保障概念の促進及び人間の安全保障の強化に貢献することが期待されます。
(参考)
人間の安全保障基金は、1999年3月に我が国の主導により国連に設置された信託基金であり、現在までに総額約390億円(約3億4,658万ドル)を拠出している。これまでも、この基金を通じ人間の生存、生活、尊厳に対する多様な脅威に対して人間の安全保障の視点から取り組む国連関係国際機関の190件以上のプロジェクトを支援してきている。