談話
マダガスカル大統領選挙について(外務報道官談話)
1 我が国は,10月25日,マダガスカル共和国において,大統領選挙第一回投票が平和裡に実施されたことを歓迎します。また,我が国は,マダガスカル暫定国民独立選挙委員会による集計作業と暫定結果の発表(11月8日),及びマダガスカル特別選挙法院による最終結果の発表(11月22日)が,それぞれ予定されていた期限内に実施されたことを高く評価します。
2 我が国は,大統領選挙第一回投票において選挙監視活動を行った結果,選挙人名簿に記載されていなかった有権者が多数いたと認識しています。同国暫定国民独立選挙委員会は,これら選挙人名簿から漏れていた有権者の追加登録を行う旨発表していることを評価します。
3 我が国は,今後,12月20日に予定されている第二回投票が着実に実施され,憲法に則って一日も早く新政権が発足し,同国に安定した民主主義が定着することを強く期待します。
(参考1)マダガスカル大統領選挙
1 マダガスカルでは,2009年3月17日,憲法手続きに則らない形で,ラジョリナ・アンタナナリボ(首都)市長(当時)を暫定政府大統領とする暫定政府が発足。2011年9月には選挙による政治的危機終結のためのロードマップに関係者が合意。
2 本年初め,一旦選挙日程が設定されたものの,一部の大統領選挙立候補者の違法性等を巡り,本年5月以降に事態が紛糾。アフリカ連合(AU)及び南部アフリカ共同体(SADC)をはじめ,我が国も含むマダガスカルのための国際コンタクト・グループによる本格的な調停活動の結果,8月,ようやく選挙プロセスに実質的な進展が見られ,今次大統領選挙の実施が実現した。
3 11月22日に発表された最終結果は以下のとおり。12月20日,以下の上位2名による第2回投票が実施される予定。
ジャン・ルイ・ロバンソン候補者 得票率21.16%
ヘリー・ラジャオナリマンピアニナ候補者 得票率15.85%
得票率:61.56%(有権者数:7,839,268人,投票者数:4,826,156名)
(参考2)マダガスカルに対して我が国が行った最近の支援
- 我が国は,今次大統領選挙に際し,暫定国民独立選挙委員会の能力強化や選挙用資機材の供与のため,1億100万円相当を支援(国連開発計画(UNDP)経由で拠出)。
- 本年6月にエチオピアの首都アジスアベバで開催された,マダガスカルの政治的危機脱出に向けた国際社会による支援策を協議するための国際コンタクト・グループ会合には,細谷在マダガスカル大使が出席。
- 在マダガスカル日本大使館員等が独立で選挙監視団を組織し,首都アンタナナリボ及びその近郊において選挙監視活動を行った。