談話

平成25年8月13日
1.  我が国は,イスラエル政府が西岸のユダヤ人入植地における計約880戸の住宅建設計画を承認したこと,またその後,西岸及び東エルサレムの別の入植地における計約1,200戸の住宅建設の入札に関わる承認を行った旨の情報に接し,強い遺憾の意を表明します。

2.  先月末,米国の精力的な仲介努力により,イスラエルとパレスチナ間の直接交渉がワシントンで開始され,今週中にも引き続き交渉が実施されるというタイミングにおいて,イスラエル政府がこのような入植地建設計画を継続していることは,和平実現に向けた関係者の努力に明らかに逆行するものであり,再開したばかりの和平プロセスに多大な影響を及ぼしかねず,イスラエル政府に対し本件建設計画を実施しないことを強く求めます。

3.  我が国として,両当事者が相互の信頼を高めるように行動し,和平に向けての努力を粘り強く継続するよう,改めて強く求めます。

【参考】
(1)7日付現地報道によれば,イスラエル民生局(注:西岸地区の民生事項を扱うイスラエル国防軍下の組織)が,西岸地区の878戸の入植地住宅建設計画を承認した由。民生局発表によると,右建設を始めるには,政府による最終承認が必要。現地報道では,今回承認された住宅建設計画は,大規模入植地以外の所謂孤立した(isolated)入植地を含む点に注目するものが目立つ。
(2)11日及び12日付現地報道によれば,11日,アリエル住宅相が東エルサレム・西岸地区の入植地における約1,200戸(東エルサレム:793戸、西岸地区:394戸)の住宅建設の入札に係る承認を行った。

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