談話

平成25年8月12日
1. 我が国は本年に入ってからのイラクにおける治安情勢の悪化を強く懸念しており,8月10日,ラマダン(断食月)明けの祭日「イード・ル・フィトゥル」を祝う市民を狙った連続テロが首都バグダッドをはじめとするイラク各地で発生し,多数の死傷者が出ていることに関し,強い衝撃と憤りを覚えます。我が国は,亡くなられた方々及び御遺族に心から哀悼の意を表します。

2. テロはいかなる理由においても正当化できず,我が国は,罪のない人々を無差別に標的にする残虐なテロ行為を改めて断固として非難します。

3. 我が国は,イラク政府及びイラク国民が,このような卑劣なテロに屈することなく,更なる国民和解と政治・民主化プロセスの進展を通じて,国内の諸課題を解決していくことを期待するとともに,このようなイラク政府及びイラク国民の努力を引き続き支援していきます。

【参考】
(1) 報道等によれば,8月10日夕刻(現地時間),イラクの首都バグダッド市内及び郊外の主にシーア派多住地区を中心に商店や市場等を狙った自動車爆弾テロが相次いで発生し,少なくとも39人が死亡。同日,南部4県内のズィーカール県ナーシリーヤでも2件の自動車爆弾テロが発生し,6人が死亡,25人が負傷。さらに,サラーハッディーン県トズ・ハルマート,カルバラー県カルバラー,ニナワ県モースル等の各地でも自動車爆弾テロや銃撃事件等が発生し,イラク全土では少なくとも61人が死亡,300人近くが負傷。
(2) イラクにおいては,最近,ここ数年では見られないほどの頻度で大規模テロ等がバグダッド,中・北部を中心に連続的に発生。治安情勢が比較的安定している南部4県でも上記1のとおり事件が発生しており,イラク各地の治安情勢は厳しい状況にある。

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