記者会見
北村外務報道官会見記録
(令和7年10月15日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)
冒頭発言
特別展示「平和国家としての歩み」
【北村外務報道官】冒頭、私(外務報道官)から1点、外交史料館における展示についてご紹介したいと思います。
本年、2025年は戦後80年の節目にあたりまして、国連創設80周年でもあります。これを記念し、外交史料館では、10月31日から来年の1月15日まで特別展示として「平和国家としての歩み」を開催いたします。
戦後、日本はサンフランシスコ平和条約を受諾し、正式に国際社会への復帰の第一歩を踏み出しました。今回の特別展示では、戦後日本の平和国家としての歩みを外交史料館所蔵の関係史料を通して振り返りたいと考えています。
具体的には、吉田茂総理によるサンフランシスコ条約受諾演説の原稿、日本の国際連合加盟への決議案原文等、貴重な史料を特別に展示します。入場は無料ですので、是非、東京、麻布台にあります外交史料館展示室を訪問していただければと思います。
私(外務報道官)からは以上です。
北方領土領海での無害通航の一時停止
【NHK 立町記者】先ほど、テレビ報道でロシアが北方領土周辺の海域で無害通航権を一時停止すると通告したと報道がありました。事実関係と政府としての対応について教えてください。
【北村外務報道官】ご質問の点ですが、これは10月13日に、ロシア水路当局が、日本時間で言うと10月13日午前3時から10月20日午後6時まで、北方四島周辺の我が国領海を含む水域において外国軍艦および外国公船の無害通航を一時的に停止する旨の航行警報を発出したと承知しております。これを受けまして、当日、10月13日に、外交ルートを通じてロシア側が北方四島周辺の我が国領海における外国船舶の無害通行を一時的に停止することは、北方四島に関する我が国の立場に反するものであり、受け入れられない旨を抗議したところです。
【NHK 立町記者】抗議については、どのルートで行ったのでしょうか。
【北村外務報道官】先ほど申し上げました10月13日、当日に、外務省欧州局ロシア課長から在京大使館の参事官に対して抗議を行ったところです。
【NHK 立町記者】ロシア側の説明は何かあったのでしょうか。
【北村外務報道官】そこは外交上のやり取りですので、この場でご紹介することは控えたいと思いますけれども、少なくとも、これまで申し上げておりますとおり、ロシア側による今回の行動、措置というものは、北方四島に関する我が国の立場に反するものであり、受け入れられないということを、政府として抗議したということです。