記者会見
北村外務報道官会見記録
(令和7年9月10日(水曜日)15時45分 於:本省会見室)
冒頭発言
【北村外務報道官】冒頭、私から外交日程、すなわち、今週行われました外交行事及び今後の予定について御紹介します。
まず、石破総理大臣ですけれども、昨日9日(火曜日)に、スロバキア大統領と会談を行いました。また、岩屋外務大臣は、8日(月曜日)にパナマ外務大臣と外相会談を行い、昨日9日にはバーレーン外務大臣との間で戦略対話の設立に関する共同宣言への署名式を行なった上で、同宣言に基づき、第1回日・バーレーン外相戦略対話を開催しました。
今後の予定としては、本日からポルトガル首相が訪日され、滞在中、石破総理大臣との間で首脳会談が行われる予定です。また、14日からセルビア大統領が訪日され、天皇陛下が御会見になる予定であり、また、石破総理との間で会談が行われる予定です。
そして、昨日、岩屋外務大臣からも会見で発言がありましたとおり、岩屋大臣は諸般の事情が許せば、国連総会ハイレベル・ウィークに出席する方向で調整を行っております。また、石破総理大臣も、諸般の事情が許せば、ニューヨークを訪問する方向で調整を行っていると承知しています。
外務省としては、こうした一連の外交行事の機会を捉え、国際社会や地域の喫緊の課題について緊密な意思疎通や連携強化を行うとともに、二国間関係の強化に資するよう努めてまいります。
ネパールの抗議活動や空港閉鎖に対する受け止めと邦人被害の状況
【共同通信 幸地記者】邦人保護の関連で一点お聞きします。ネパールですが、政府の処遇やSNS使用禁止措置に対する抗議デモの一部の参加者が暴徒化して、軍が治安維持に乗り出すと表明する事態に発展しています。首相が辞任する事態となるほどですけれども、ネパールでの邦人の被害はないかどうかを含めて政府の邦人保護の対応について教えてください。
【北村外務報道官】今、御質問にありましたけれども、改めて、ネパールにおける状況を簡単に触れさせていただきます。9月8日、ネパール政府による主要SNSの禁止措置及び汚職疑惑に抗議するため、ネパールの首都カトマンズ及び主要都市において若者を中心とする大規模な抗議活動が発生し、治安当局との衝突により、死者および多数の負傷者が出ていると承知しています。
また、今、御指摘がありましたように、ネパール軍による外出禁止令及びカトマンズにあるトリブバン国際空港、そしてポカラ空港の閉鎖が日本時間の本日14時現在も続いていると承知しています。
こうした事態を受けて、今、御質問にありましたように、昨9日、オリ首相が辞任を表明されたと承知しています。
邦人保護の関係ですが、2023年10月1日現在ネパールには在留届を出している邦人が443名いらっしゃいますが、現時点で邦人の生命・身体に被害が及んでいるとの情報はありません。それ以外の旅行者等も確認しておりますので、そこも含めて外務本省及び在ネパール日本国大使館のほうで引き続きフォローしています。これまで外務本省及び在ネパール日本国大使館から邦人に対して、随時、注意喚起を行うとともに、避難先のない方への大使館での一時滞在を含めて相談に応じてきており、引き続き、情報収集にあたるとともに、邦人の安全のために最大限、全力で努めていきたいと考えています。