記者会見

岩屋外務大臣臨時会見記録

(令和6年10月2日(水曜日)21時55分 於:本省大臣接見室)

冒頭発言

(大臣)ただいま、ブリンケン米国国務長官と初めての電話会談を行いました。冒頭、ブリンケン長官から、 私の就任に祝意の言葉を頂きました。私からは、米国南部で発生したハリケーンの被害にお見舞いを申し上げたところでございます。今後、ブリンケン長官と緊密に連携して、かつてなく強固になりました日米同盟をより一層強化していきたいと申し上げました。

 また、中国をめぐる諸課題や核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮情勢、中東・ウクライナ情勢等、国際秩序が脅かされる中、日米が、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を共に維持・強化するグローバル・パートナーとして、一層連携を深めていきたいということを申し上げたところでございます。

 また、今般のイランによる攻撃については、中東地域における全面戦争に拡大することを深刻に懸念し、このようなエスカレーションを強く非難するということを申し上げました。日米同盟につきましては、7月の日米「2+2」の成果を踏まえ、抑止力・対処力の一層の強化を進めていくことで一致をみたところであります。

 また、インド太平洋地域におけるルールに基づく経済秩序の維持・強化、そして経済安全保障協力等において、日米で緊密に連携していくことでも一致をみたところであります。

 更に、G7、日米韓、日米豪印、日米比といった同志国との連携を更に強化し、こうした協力をグローバル・サウスとの間でも進めていくということでも一致をみました。日米同盟は、今後とも日本の外交・安全保障の基軸でございます。本日の会談は、ブリンケン長官と信頼関係を築く上で、重要な第一歩になったというふうに思います。

 できるだけ早くブリンケン長官と対面で会談を行いまして、日米関係をより一層強固なものとしていきたいと考えております。私からは以上です。

質疑応答

(記者)電話会談の中で日米地位協定の改定やアジア版NATOに関する話は出ましたでしょうか。話題に上がったとしたら、こちらから伝えた内容と、アメリカ側の反応はどのようなものだったか、お伺いします。また、今ですねブリンケン国務長官と直接の対面についても言及ありましたけれども、具体的に例えば11月のAPECにおいて会談を実現を目指すですとか、具体的な日程感含めてお考えありましたらお願いします。

(大臣)今日のブリンケン国務長官との間では、先ほど申し上げた本年7月の日米「2+2」の成果を踏まえて、日米同盟をより強化していこうという話はさせていただきましたが、今お尋ねの日米地位協定やアジア版NATOなどについては、一切ありませんでした。それからAPECの会合でもですね、できれば、是非お会いしましょうという話はしましたが、そういう機会にとどまらずチャンスがあればできるだけ早くお目にかかりたいというふうに思っております。

(記者)イランからイスラエルへの大規模攻撃を受けて、イスラエル側は報復を示唆しています。こうした報復の連鎖を断ち切るため、両国間で具体的な措置について話したことがあれば教えてください。

(大臣)先ほども申し上げましたが、ブリンケン長官との間では、今般のイランによる攻撃については、下手をすれば中東地域における全面戦争に拡大するおそれがあることを深刻に懸念をする、また、このようなエスカレーションを強く非難することで一致をみたところでございます。私どもとしては全ての関係者に対して事態の沈静化を強く求めていきたいと思っております。また、米国の努力を支持したいというふうに思います。また、政府としては在留邦人の保護に万全を期していかなければなりません。事態の更なる悪化を防ぐべく、G7を始めとする関係国と連携し、必要なあらゆる外交努力を行っていきたいと思っております。

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